
ペダルチューナー KORG PB-ADのジャンクを購入しました。ハードオフで1,650円で、商品説明では「通電しない」とありました。動作品を中古で買うと5,000円くらいはするので、これを修理すればかなりのお得感があります。
ということで今回は、ジャンクのKORG PB-ADの修理過程などについて書いてみたいと思います。
目次
外観・症状
外観はそこそこキレイ


小さなスレやキズはいくつかありますが、大きなキズはありません。


金属パーツはサビや曇りはなく、キレイです。

底面には面ファスナーが貼られていました。
症状をチェック
DCジャックからの駆動は?
前述のように、商品説明に「通電しない」とあったので、確認します。

インプットジャックにフォーンプラグを挿して、DCジャックに電源を繋ごうとしたのですが、


DCジャックが緩くて、電源プラグがグラグラ動いてしまいます。これでは通電しないはずです。

DCジャック(左側)の中を見てみると、DC OUTジャック(右側)と比べて、金具が上に押し込まれている状態になっているのが分かります。これでは、電源プラグと正常に接触できません。
なので、DCジャックを交換する必要がありますね。
9V角電池での駆動は?

底面の面ファスナーは、剥がしてしまいます。

電池BOXの蓋を外して電池スナップを引き出し、

9V角電池を繋いでみましたが、やはり電源はオンにできませんでした。これは、DCジャックの金具が押し込まれている状態のため、電池スナップの回路が遮断されているからだと思います。なので、やはりDCジャックの交換が必要ですね。
そして、電源がオンにできないため、画面表示やボタンの動作チェックはできませんでした。
修理
分解

電池スペースにある2本のネジを外します。

これで底カバーが外れるかと思って引っ張ってみましたが、外れません。
なので、


インプット/アウトプットジャックのナット(11㎜)を外してみました。
※結果的に、これは不要な作業でした。

フットスイッチのナット(14㎜)も外してみました。
※こちらも、結果的に不要な作業でした。

それでも、底カバーは外れません。
どこかにツメがあるのかと思って、


スクレーパーとマイナスドライバーで隙間を広げてみましたが、やはり外れません。
ここで「おかしい」と気づいて調べてみました。そして、分かりました。

演奏者側のゴム足の下に、ネジが2本隠れていたのです。
このネジを外すと、

底カバーがすんなりと取れました。
そして、底カバーを外すだけなら、インプット/アウトプットジャックとフットスイッチのナットを外す必要がなかったことに、このとき気づきました。
なので、

戻しました。虚しかったです。
DCジャックを交換
DCジャックの基板を外す

DCジャックの基板を固定している2本のネジを外します。

基板が外れました。

改めてDCジャック(左側)の中を見てみます。DC OUTジャック(右側)と比べて、金具が上に押し込まれています。
DCジャックを取り外す

基板を固定し、ハンダ吸い取り線とハンダゴテを使って、DCジャックのハンダを除去します。しかし、ハンダが全然溶けてくれません。
そこで、

HOZANのフラックス(H-722)を使ってみます。

フラックスを塗ってからハンダ吸い取り線を当ててみると、

ようやくハンダを吸い取ることができました。
しかし、やはりハンダは溶けにくくて、

何度かやっているうちに、ハンダ吸い取り線がハンダ付けされてしまいました。
気を取り直して、再度チャレンジし、

なんとかここまでハンダを除去することができました。
しかし、スルーホールの奥にあるハンダはまだ残ったままです。これがなかなか吸い取れないので、

一度、ハンダを足してみることにします。

これでハンダ吸い取り線を当てると、ハンダがすぐに溶けて、簡単に吸い取れました。
この方法を3つの端子に試して、ハンダを除去できたと思ったのですが、

DCジャックはまだ外れません。

基板の裏側を見てみると、ハンダはまだ残っていました。
なので、再度ハンダを足しては吸い取るを繰り返して、最終的には、

マイナスドライバーでこじって、

やっとDCジャックを取り外すことができました。ここまで、1時間弱かかりました。長かったです。
交換用のDCジャック

左が交換用のDCジャックで、右の元から付いていたものと全く同じ形をしています。

中を除いてみると、当たり前ですが、金具が正常な位置にあります。

交換用のDCジャックをマスキングテープで固定して、ハンダ付けします。

ハンダ付けは(特に左側が)超ヘタクソでした(涙)。
しかも、

DCジャックが斜めってました。やり直しです。


再度、ハンダ吸い取り線でハンダを除去し、ハンダ付けしました。

さっきより少しはマシになりました。

多少はズレて曲がっていますが、許容範囲ではないでしょうか。
DCジャックのテスト
この状態で電源がオンにできるかテストしてみます。

ちゃんと電源オンにできました。

9V角電池も試してみると、こちらの場合も電源オンにできました。
動作チェック
電源がオンにできたので、表示画面とボタンの動作チェックをしてみます。

画面表示は問題ないようです。

DISPLAYボタンもちゃんと反応して、

ディスプレイ・モードも切り替わります。

CALIBボタンも大丈夫みたいです。
フラックスのクリーニング・組み立て
基板に付いたフラックスをクリーニングします。

フラックス洗浄剤を塗布して、

キムワイプで拭きました。

かなりキレイになりました。

分解したときと逆の手順で組み立てました。
全体のクリーニング
無水エタノールで拭く

無水エタノールを使います。

ドロップ容器に入れてあるので、これを垂らします。

キムワイプで拭きました。
これでかなりキレイになったのですが、

逆にディスプレイのキズが目立つようになりました。
コンパウンドでディスプレイを磨く
ディスプレイでディスプレイを磨いてキズを消したいと思います。

まずは、極細(粒子サイズ1ミクロン)です。

コンパウンド用のスポンジに付けて磨きます。
拭き取ると、

こんな感じになりました。しかし、まだです。

超極細(粒子サイズ0.2ミクロン)で仕上げます。

コンパウンド用のスポンジに付けて磨きます。

仕上がりました。かなりピカピカになりました。
ディスプレイ下部に横線がありますが、これは内側にテープの糊?のようなものが付いているみたいです(製造時に付いた?)。よくよく見なければ分からないので、このままでもいいかなという感じです。
チューニングしてみる
チューニング
ディスプレイ・モードは「1 レギュラー」です。
反応も悪くないですし、精度も高いと思います。
ディスプレイ・モード
まず、ディスプレイ・モードは、

背面の「DISPLAY」ボタンを押すことで変更できます。
「2 ストロボ」、「3 ハーフストロボ」、「4 ミラー」は、筆者は見にくいと思いました(個人の感想です)。やはり「1 レギュラー」が、いちばん見やすいです。
キャリブレーション
キャリブレーションをするには、背面の「CALIB」ボタンを押します。
「0」は440Hz、「1」は441Hz、「2」は442Hz、「3」は443Hz、「4」は444Hz、「5」は445Hz、というようになります。これは分かりやすいですね。
そして、初めに勘違いしてしまったのが、「6」以降です。「6」は436Hzです(446Hzではない!)。「7」は437Hz、「8」は438Hz、「9」は439Hz、になります。
まあ、筆者は440Hzでしか使わないので、あまり関係ないですけど(笑)。
おわりに
以上のように、ペダルチューナー KORG PB-ADの修理は無事に完了しました。ただ、筆者は普段クリップチューナーを使っているので、ペダルチューナーの出番がいつになるのか分かりません。でも、そんなに場所もとらないですし、いつか使うかもしれないので、一応持っておくことにします(そうやって、モノに部屋が侵食されていく)。

