



省スペースで設置しやすい小型PCケース(ミニタワー、スリムタワー)を導入するユーザーが増えています。サイズ的には小さくても、今どきはパーツの性能が向上しているので、それなりの性能のPCを組み上げることができますからね。
というわけで今回は、小型PCケースを選ぶ際に確認したい点などを説明したうえで、ECサイトで入手できる製品のうちのおすすめを紹介していきたいと思います。
目次
- 小型PCケース(ミニタワー、スリムタワー)の選び方
- 小型PCケース おすすめランキング
- 第1位:Thermaltake Versa H17
- 第2位:Thermaltake S100 TG Snow Edition
- 第3位:Fractal Design Pop Mini Air RGB TG
- 第4位:ZALMAN Z1 Iceberg
- 第5位:Cooler Master MasterBox MB311L ARGB
- 第6位:Deepcool MACUBE 110
- 第7位:ASUS CASE PRIME MESH
- 第8位:Cooler Master Silencio S400
- 第9位:KEIAN KX-M01
- 第10位:Cooler Master MasterBox MB400L
- 第11位:LIANLI Q58-B-3
- 第12位:ANTEC P5
- 第13位:Cooler Master MasterBox Q300L
- 第14位:Fractal Design Pop Mini Silent Black Solid
- 第15位:Fractal Design Core 1100 CS4792
- おわりに
小型PCケース(ミニタワー、スリムタワー)の選び方
出典:www.amazon.co.jp
それでは早速、小型PCケースを選ぶ際のポイントを解説していきたいと思います。
対応するマザーボードの規格を確認する
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マザーボードのうち最も一般的なフォームファクタであるATXはサイズが305×244㎜、PCIスロットは×7、メモリスロットは×4です。これは基本的に、ミドルタワー以上のPCケースが対応します。
そして、よりサイズの小さな小型PCケースでは、次のようなATXより小さいマザーボードを使用することになります。
ほとんどの小型PCケースはMicro-ATXとMini-ITXの両方に対応しています。ただし中には、より小さいMini-DTXまたはMini-ITXにしか対応していない製品もあるため、この点は要確認です。
ちなみに、ATXマザーボードに対応したミドルタワーPCケースのおすすめを以下の記事で紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
設置予定のスペースに収まる外形寸法にする
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サイズが小さいのがメリットの小型PCケース。ただし、製品によって外形寸法(高さ×幅×奥行き)はそれぞれ違っています。そのため、基本的なことですが、設置する予定のスペースを確認しておき、そこにちゃんと入る製品を選びましょう。
サイドパネルの仕様で選ぶ(アクリル・強化ガラス/スチール製)
アクリル・強化ガラス製ウインドウで、LEDパーツを鑑賞する
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最近は、サイドがアクリル・強化ガラス製のウインドウになっている製品が多くなっています。これは、LEDが付いているグラフィックボードやファンなどのパーツを組み込んだときに、内部が見えるようにするため。やはり自作PCは、好きなスペックのパーツを自由に組み込めるだけでなく、ビジュアル的にも楽しめるものなので、この点でも思う存分に遊び心を発揮したいものですね。
遮音材が装備されたスチール製なら、静音性が向上
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LEDなどの見た目にこだわらないなら、サイドがスチール製の製品を選ぶのもアリです。また、スチール製のもので、内側に遮音材が貼られて静音性が高くなっている製品もあるので、そこも選ぶ際のポイントになります。
ドライブベイの数を確認する
2.5インチ・3.5インチベイの数は、そこまで多くなくても可
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最近はマザーボードに装着するM.2 SSDも普及していますし、2.5インチのSSDや3.5インチのHDDは大容量化が進んでいるので、2.5インチ・3.5インチを搭載するベイの数は、そこまで多くなくても困ることはないでしょう(ちなみに、上の写真のようなタイプの製品は、最低限必要となる2.5インチ・3.5インチベイを、ケース下部やマザーボードの裏面に搭載しています)。
もし、古いHDDを活用したい場合に、3.5インチベイがいくつかあった方が良いかも、というくらいです。
光学ドライブ用の5.25インチベイは、基本的になくてもよい
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上の写真の製品は光学ドライブ用の5.25インチベイを搭載していますが、これは比較的珍しいと言えます。なぜなら、最近はPCソフトをCD-ROMで配布することも少なくなり、ネットからダウンロードするのが一般的ですし、映像作品を鑑賞する場合にもDVDやBlu-rayではなく、ネットの配信サービスを利用することが多いからです。なので、CD-ROMやDVDを読み込むための光学ドライブを積む必要はほとんどなく、したがって光学ドライブ用の5.25インチベイも基本、なくても困らないでしょう。
「古い光学ドライブを活かしたい」という場合にのみ、5.25インチベイのある製品を選ぶという感じでもよいのではないでしょうか。
デュアルチャンバー構造は、エアフローに優れる
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まず、チャンバー(chamber)は「小さな部屋、室」という意味。そして、「デュアルチャンバー構造」とは、PCケースの内部を熱源ごとに仕切って、それぞれでエアフローを設計し、効果を向上させる仕様のことをいいます。一般的には、CPUやグラフィックボードのある上部と、電源ユニットやHDDのある下部で仕切られています。
なので、ハイエンドのCPUやグラフィックボードを搭載するなどで、発熱が心配な場合には、デュアルチャンバー構造の製品を選んで、効果的なエアフローの設計をしてみると良いのではないでしょうか。
CPUクーラーとグラフィックボードの最大寸法を確認
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サイズが小さい小型PCケースは、やはり対応可能なCPUクーラーの高さも小さくなります。製品によっては、背の高いサイドフロータイプのCPUクーラーが取り付けられない場合もあるため、どれくらいまで対応しているのかをしっかり確認しましょう。
同様に、対応可能なグラフィックボードの長さも小さくなるので、こちらも確認しておきましょう。
基本的なパーツ構成なら、搭載できる冷却ファンの数はそこまで多くなくても可
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自作PCの一般的な構成(CPU〔オーバークロックなし〕、グラフィックボードを1枚、システム用のSSD、データ保存用のHDDなど)であれば、PCケースの背面と全面にファンが計2つか3つあれば、必要十分なエアフローが得られます。
もし、CPUをオーバークロックしていたり、HDDをいくつも積んでいるなどで発熱が心配な場合には、冷却ファンがたくさん積めるケースを選ぶ、というくらいでも大丈夫でしょう。
小型PCケース おすすめランキング
それではここから、小型PCケースのおすすめ製品を、ランキング形式で発表していきたいと思います。
サイドパネルがアクリル・強化ガラス製の製品が多くなっているので、内部に組み込むパーツも是非、LED付きのものを検討してみてください。
第1位:Thermaltake Versa H17
ファンは最大5基、水冷ラジエーターは大型の280㎜が搭載可能、コスパも高し
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全体的にシンプルですが、ブラッシュアルミニウム仕上げのフロントパネルがスタイリッシュな印象のPCケース。
ケースに取付け可能なファンは最大で5基で、最大数を搭載すればCPUやグラフィックボードなどの熱を、かなり効率的に排出してくれそうです。また、水冷ラジエーターはフロントに280/240㎜、リアに120㎜のもの搭載可能。、フロントは大型の280㎜に対応しているので、効果的な水冷システムを構築したいユーザーにも適応します。
そして、価格がかなり抑えられているので、コスパは高いと言えるでしょう。
ちなみに、サイドパネルがアクリルウインドウで、フロントがメッシュパネルのモデルもあります。
Thermaltake Versa H18 ミニタワー型PCケース CS7097 CA-1J4-00S1WN-00
4,218円(税込)
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第2位:Thermaltake S100 TG Snow Edition
強化ガラスのスイングドアパネルを搭載、トップとボトムにダストフィルター
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左サイドには、強化ガラスのスイングドアパネルを搭載。簡単に開閉できてケース内部へのアクセスしやすくなり、メンテナンス性が向上します。そして、材質は透明な強化ガラスなので、内部にLED付きのパーツを装着するなどしてドレスアップするのも良いですね。
トップに装着できる冷却ファンは、最大で200㎜のものを1基。ファンは、大きいほど冷却性能が増し、静かになるので、優れた冷却性能と静音性が両立できます。そして、トップとボトムにはダストフィルターを装備し、ホコリの侵入を最小限に防いでくれます。
水冷ラジエーターは、トップとフロントにそれぞれ280/240㎜、背面に120㎜のものが搭載可能。最大280㎜と大型なので、動画編集などヘビーな使い方をするユーザーなら、水冷を採用するのもアリです。
紹介しているのはホワイトで、他のカラーバリエーションとしてブラックもあります。
Thermaltake S100 TG ミニタワーPCケース スイングドアパネル採用 CA-1Q9-00S1WN-00 CS7885
5,782円(税込)
第3位:Fractal Design Pop Mini Air RGB TG
「オープンレイアウト」で高いエアフロー性能、優れたメンテナンス性
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エアフローを重視したというPop Airシリーズの製品。フロントパネルはハニカムデザインのメッシュで、ここから冷たい空気を取り込むことができます。また、内部空間を広くしエアフローを向上させて冷却性能を重視した「オープンレイアウト」を採用しています。
水冷ラジエーターは、トップに240/120㎜(最大幅121㎜)、フロントに240/140/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
そして、メンテナンス性に優れるのも、この製品の特徴。ケース各所には、ダストフィルターを搭載しているので、ホコリの清掃が簡単です。内部には、ケーブルマネジメント用の専用スペースと、ベルクロストラップを装備。ケース下部の5.25インチベイには、光学ドライブはもちろん、USBメモリーやSDカードなどを収納できる小物入れを付けることもできます(光学ドライブと小物入れは排他利用)。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
Fractal Design Pop Air RGB White TG Clear Tint ミドルタワー型PCケース FD-C-POR1A-01 CS8003
13,845円(税込)
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第4位:ZALMAN Z1 Iceberg
氷山からインスピレーションを得た多角形デザイン、サイドパネルにヒンジ式ハンドルを装備、
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多角形デザインのフロントパネルが印象的ですが、これは氷山からインスピレーションを得ているとのこと。また、ケース表面にはパウダーコートコーティングを採用しているので、美しさと耐久性を兼ね備えたビジュアルとなっています。
そして、3㎜厚の強化ガラス製サイドパネルには、ヒンジ式のハンドルを搭載。これにより、サイドパネルの開閉が容易になるので、パーツ交換などの際に役立ちそうです。また、ケースの各所にダストフィルターを装備し、ホコリの掃除も簡単にすることができます。
水冷ラジエーターは、トップに240/120㎜、フロントに280/240/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
ZALMAN Z1 Iceberg White ミニタワー型PCケース 多角形デザイン ホワイト CS8340
6,667円(税込)
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第5位:Cooler Master MasterBox MB311L ARGB
通気性重視のPCケース、フィルター機能と通気性を兼ね備えた「ファインメッシュ」、標準でARGBファン搭載を2基搭載、小型のARGBコントローラーも付属
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フロントに独自の「ファインメッシュ」を採用した製品。「ファインメッシュ」は、通気性を確保しながらも、ホコリの侵入を防ぐフィルター機能もあわせ持っているとのことです。さらに、フロントの両サイドにハニカム形状の給気口を、トップパネルにもメッシュを採用し、最大限の通気性を発揮してくれます。
そして、フロントのARGB(Addressable RGG)ファンを標準で2基搭載。しかも、小型のアドレサブルRGBコントローラーも付属しているので、もしマザーボードがARGBに対応していなくても、カラフルなライトアップをすぐに楽しむことができます。
水冷ラジエーターは、トップに240/120㎜、フロントに280/240/140/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
それから、ケース前方下部のドライブケージが着脱式になっていて、これを前方にずらしたり、取り外したりすることで、サイズの大きな電源ユニットにも対応することができるようになっています。
第6位:Deepcool MACUBE 110
シンプルさを追求、トップとフロントのベンチレーションでエアフローを向上、開閉しやすいマグネット式のサイドパネル
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ディテールを維持しつつ、シンプルさを追求したデザインのPCケース。一見すると分かりませんが、トップとフロントの両縁にベンチレーションがあり、そこからエアーを取り入れることができます。そして、PSUシュラウドを経由して、内部にエアーを行き届かせてくれます。
強化ガラスのサイドパネルはマグネット式なので、なかなか開閉しやすいでしょう。また、位置調整ができるグラフィックボード用のホルダー、脱着が容易な押し留め式の2.5インチSSDホルダー、着脱式の3.5インチドライブケージ 、ケーブルの取り回しのしやすい電源カバーも搭載されいます。
水冷ラジエーターは、フロントに280/240/140/120㎜、トップに280/240/140/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
第7位:ASUS CASE PRIME MESH
6面全てがメッシュ仕様、ボトムに120㎜ファンを2基搭載可能、電源ユニットを前方に配置、クリップ式のサイドパネル
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ケースの6面がメッシュパネルになっている製品。メッシュは精密加工された1.5㎜径の細かい穴で構成されていて、通気性を高め、ホコリの侵入を抑えてくれます。また、透明ではないものの、内部のパーツを見ることができます。
サイドパネルは、ネジやヒンジではなく、クリップ式なので、簡単に取り外すことができます。もちろん、しっかりと取り付けられるので、意図しないで外れてしまうことはありません。
また、ボトムには120㎜ファンを2基搭載可能で、そこを覆うダストフィルターも搭載されています。フィルターは容易に脱着できる仕様なので、掃除も簡単。
そして、珍しいのが、電源ユニットをフロントに配置するという点。電源ユニットのファンがフロントから吸気して、上方向に排気・排熱するレイアウトになっています。電源ケーブルの差込口は、一般的なケースと同様に背面から出るよう、電源の延長ケーブルが付属しています。また、マザーボードトレイを拡張し、切り込みと隙間を設けることで、ケーブルを見えないようにしてスッキリとレイアウトすることができます。
水冷ラジエーターは、トップに360/280/240/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
ASUS ASUS PRIME CASE MESH WHITE EDITION 33ℓ MicroATX ケース 工具不要 サイドパネル 準フィルターメッシュを備え、360 mmクーラー、最大338 mmのグラフィックカード、および標準 の ATXPSU をサポート / 国内正規流通品
11,664円(税込)
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第8位:Cooler Master Silencio S400
遮音材とノイズとの共鳴を抑えた静音モデル、左右両開きフロントパネルを採用
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ケースの内側には遮音材が貼り付けられた静音モデル。さらに、ケースがノイズと共鳴するピーク周波数を特定し、それを調整することで、ノイズを軽減させているとのこと。作業やゲームに集中したいセンシティブなユーザーには嬉しいですね。
ケース内部を冷却したい場合には、フロントパネルを開けることができるのですが、ここに左右両開きに対応したリバーシブルシステムを採用しています。なので、環境に合わせて邪魔にならない方に設定することができます。しかも、ヒンジシステムにはマグネットとゴムパッドを採用し、振動を抑えています。
水冷ラジエーターは、トップに240㎜、フロントに280㎜のものが装着可能です。また、トップパネルは付属のダストフィルターに交換が可能で、これにした場合はフロントからトップへのエアフローを確保することができ、冷却性能がアップします。
3.5インチベイ(HDDケージ)は、ボトム配置の電源ユニットの隣に配置されていて、位置をずらすことができるので、大きめの電源ユニットを搭載した場合でも干渉を防ぐことができます。もちろん、取り外してしまって、エアフローを確保しても良いですね。
ちなみに、サイドパネルが強化ガラスのモデルもあります。
Cooler Master Silencio S400 TG 静音型 ミニタワー PCケース [強化ガラスモデル] CS7619 MCS-S400-KG5N-S00
12,626円(税込)
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第9位:KEIAN KX-M01
スリムながらも5.25インチドライブに対応、300W SFX電源ユニットが付属、横置きも可能
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幅が103㎜というスリムなボディながらも、スタンダードな5.25インチドライブに対応した製品。一般的な5.25インチの光学ドライブを搭載できるのは嬉しいですね。またスリムな割に、2.5・3.5インチベイが計3つ、拡張スロット(ロープロファイル)が4つと、拡張性もまずまず。さらに、スリムなボディに合わせて、標準で300W SFX電源ユニットを搭載し、縦置き(スタンドが付属)/横置きの両方に対応しているところも好評価です。
価格的にも抑えられているので、スリムさと拡張性、そしてコスパのバランスのとれた製品と言えるのではないでしょうか。

出典:jp.fujitsu.com
ロープロファイル(Low Profile)は、PCIの小型規格のことです。規格の幅は、従来のPCIはボード312(または173)×107㎜/ブラケット120㎜でしたが、ロープロファイルではボード120(または168)×64㎜/ブラケット80㎜と、かなり小さくなっています。
第10位:Cooler Master MasterBox MB400L
フロントパネルの両サイドにはメッシュ給気口、ドライブケージは柔軟に移動が可能
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ミニマルながらも、フロントパネルには全面にヘアライン加工が施されていて、エレガントな印象を醸し出しているPCケース。また、フロントパネル下部に六角形のロゴマークがあるのですが、その内側に別売りのLEDファンを取り付けることで、LEDの光を透過して見せることができます。
そして、フロントパネルの両サイドにはメッシュ吸気口をレイアウト。これによって通気性を確保し、システムのエアフローを向上させることができます。
水冷ラジエーターは、フロントに280/240/140/120㎜、トップに120㎜のものを搭載可能です(フロントに280㎜の水冷ラジエーターを取り付ける場合は、5.25インチドライブケージを取り外す必要あり)。
また、下部の3.5インチドライブケージは移動が可能で、前方にずらすことにより、大型の電源ユニットを取り付けることもできます。
第11位:LIANLI Q58-B-3
圧倒的にコンパクトサイズ、グラフィックボードを縦置きで大型の3スロットサイズに対応、SSDをホットスワップできるトレイを装備、サイドパネルはモジュラー構造
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外形寸法がH250×W170×D342㎜という、かなりコンパクトなPCケース。そのため、対応マザーボードはMini ITXのみ(Micro ATXは非対応)、CPUクーラーの高さは67㎜までという制限があります。ですが、付属のライザーケーブルを使用し、グラフィックボードを縦置きにすることで、大型の3スロットサイズにも対応しているというから驚きです。また、このサイズでは通常、SFX電源となるのですが、この製品は付属の追加ブラケットを使用することでATX電源(長さ160mmまで)にも対応しています。
さらに、ケースのフロントトップにはSSDをホットスワップできるトレイを装備しており、PCの電源を切ることなく、またツールレスでSSDを素早く着脱することができます。また、両側のサイドパネルは強化ガラスとメッシュパネルの組み合わせたモジュラー構造となっているので、上下を入れ替えたり、片面を全面ガラス、もう片面を全面メッシュにすることもできます。なかなか面白い仕様ですよね。
水冷ラジエーターは、SFX電源搭載時にはトップに280/240㎜、ボトムに120㎜のものを搭載することができ、ATX電源搭載時にはトップに120㎜、ボトムに120㎜のものを搭載することができます。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
LIANLI Q58-W-4 ホワイト Mini-ITX PCケース 3スロットサイズの大型GPU搭載可能 PCIe 4.0対応ライザーケーブル付属 SFX電源/ATX電源搭載可能 LED/ FAN HUB付属 Q58-4-WHITE 日本正規代理店品
24,222円(税込)
出典:www.amazon.co.jp
第12位:ANTEC P5
フロントと両サイドに二層構造の遮音パネルを採用した静音ケース、ドライブベイも豊富
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吸音材を張り合わせた二層構造の遮音パネルを、フロントドアと両サイドに採用し、ケース内部から発生するノイズを封じ込める、静音性を重視した製品。それでも、発熱対策への妥協はせずに、サイドスリットから効果的なエアフローの流れを得ることができる構造で、フロントには大きめの140㎜ファンが標準搭載されています。
また、フロントドアの内側にレイアウトされたフィルターは二層構造を有し、ホコリの侵入を効果的に防止してくれます。この構造は、メンテナンス性にも優れていますよ。
拡張性も比較的高く、5.25インチベイ×1、3.5/2.5インチベイ×2、2.5インチベイ×4と、当分は困らないくらいのベイ数があります。3.5/2.5インチベイは脱着式なので、不要であれば取り外して内部をスッキリさせても良いですね。水冷ラジエーターは、フロントに240/120㎜、リアに120㎜のものを取り付けることができます。
ただし、遮音パネルや二層構造のフィルターなどのためにフロント部分の構造が大きいこともあって、奥行きは475㎜と大きめ。電源ケーブルとリアからの排気も考慮すると、実際に設置する場所はもう少し寸法が必要になるので、そこを確認しておきたいですね。
第13位:Cooler Master MasterBox Q300L
フチなしクリアサイドパネル、モジュラー型I/Oパネル、横置き対応、幾何学模様のマグネット式ダストフィルター
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サイド全体を覆う、フチなしのクリアパネルが目を引く製品。クリアパネル側のサイドにあるI/Oパネルはモジュラー型で、枠ごと回転させたり、逆サイドに取り付けることで、位置を自由に決めることができます。また、横置きにも対応しているので、使い方やインテリアに合わせた配置が可能となっています。
そして、フロントとトップを覆う幾何学模様も印象的ですよね。これは単なる飾りではなく、高い冷却性能を実現するために全体がパンチングされたトップとフロントに取り付ける、マグネット装着式ダストフィルターとなっています。なお、ボトムも同様にパンチング処理がされていて、ゴム足付きのダストフィルターを取り付ける構造です。
水冷ラジエーターは、フロントに240/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
ただし、5.25インチベイはなく、3.5インチベイは1基、2.5インチベイは2基と、最低限の数しかありません。拡張性よりも、ビジュアルとスタイルを優先するユーザーに適した製品と言えるでしょう。
第14位:Fractal Design Pop Mini Silent Black Solid
14,465円(税込)
防音フォームを採用した静音仕様のモデル、「オープンレイアウト」で高いエアフロー性能、優れたメンテナンス性
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前出の「Fractal Design Pop Mini Air RGB TG」の静音モデル。フロントとトップは閉じられていて、防音フォームを装備するなど、内部からのノイズをシャットアウトしてくれる仕様になっています。以下、再掲。
内部空間を広くしエアフローを向上させて冷却性能を重視した「オープンレイアウト」を採用しています。
水冷ラジエーターは、トップに240/120㎜(最大幅121㎜)、フロントに240/140/120㎜、リアに120㎜のものを搭載することができます。
そして、メンテナンス性に優れるのも、この製品の特徴。ケース各所には、ダストフィルターを搭載しているので、ホコリの清掃が簡単です。内部には、ケーブルマネジメント用の専用スペースと、ベルクロストラップを装備。ケース下部の5.25インチベイには、光学ドライブはもちろん、USBメモリーやSDカードなどを収納できる小物入れを付けることもできます(光学ドライブと小物入れは排他利用)。
ちなみに、サイドパネルが強化ガラスになっているモデルもあります。
Fractal Design Pop Mini Silent Black TG Clear Tint ミニタワー型PCケース FD-C-POS1M-02 CS8037 ブラック
14,465円(税込)
出典:www.amazon.co.jp
第15位:Fractal Design Core 1100 CS4792
フロントにアルミを採用、洗練されたビジュアルのミニタワー
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SSDまたはHDDを垂直に取り付ける着脱式のトレイを採用しているのが特徴。トレイを取り外せば、ドライブの取り付け・取り外しが容易に行えますね。拡張カードのスペースも大きく、グラフィックボードは最大350㎜まで対応します。
そして、フロントパネルにつや消しアルミニウムを採用し、フラクタルデザインらしい洗練された外観がとても良いですね。
ただし、内部レイアウトは、電源ユニットを上部に設置する少し古いタイプ。古参の自作PCユーザーは、懐かしさを感じるかもしれませんね。
おわりに
今回は、小型PCケースのおすすめを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
コンパクトを優先させると、どうしてもスペックや拡張性が犠牲になる部分もありますが、それでもメーカーの創意工夫によって、尖った性能を有した製品もあります。上記のランキングを参考にして是非、コンパクトながらもどこかスペックの尖った自分らしいPCを組み上げてくださいね。