PCの起動速度や動作について「より快適なものにしたい!」というのは、誰しもがもっている願望ですよね。そこで提案したいのが、「M.2」のSSDです。これを導入すれば、こうしたニーズを確実に満たしてくれるでしょう。
というわけで今回は、「M.2」のSSDの特徴や、選ぶ際に確認しておきたいポイントなどを解説したうえで、おすすめの製品を紹介したいと思います。
目次
SSDの基本をおさらい
まずは、SSDについての基本的な部分をおさらいしてみたいと思います。
SSDとは、フラッシュメモリを用いたストレージ
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SSDは「Solid State Drive」(ソリッドステートドライブ)の略です。「ソリッドステート」は、直訳すると「固体状態」で、この場合は固体を利用した電子回路・装置のことを指しています(空間を利用する「真空管」に対して用いられます)。また、可動する個所のない装置の意味としても用いられます。
そして、SSDではフラッシュメモリを用いて、ストレージ(データの保存場所)を構成しています。「フラッシュメモリ」とは、電力が供給されていなくてもデータの保持が可能な(不揮発性の)半導体メモリのことです。
SSDのメリット・デメリット(HDDとの比較)
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SSDには、もちろんメリットはあるのですが、デメリットがないわけではありません。これについて、HDD(ハードディスクドライブ)と比較すると次のようになります。
上記のようなことを考慮すると、SSDにOSやソフトをインスールすると、起動や動作が速くなって快適になるでしょう。また、ムービーなど容量の大きなデータの保管場所としては少し心許なく感じますが、一時的な作業スペースとしてSSDに保存しておく、という使い方なら良いのではないでしょうか。
SSDの種類は「2.5インチ」、「M.2」、「mSATA」
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SSDの種類としては、写真の上から順に、「2.5インチ」、「M.2」、「mSATA(Mini SATA)」があります。
M.2とmSATAのSSDは、コンパクトさ、特に薄さがメリットと言えます。そのため、スリムなノートPCや超小型PCなどでは、M.2やmSATAが採用されていることが多いです。
そして、速度的には、M.2 SSDで内部接続がPCIe/NVMeのものが優れています(詳しくは後述)。
M.2 SSDの選び方
ここからは、M.2 SSDを選ぶ際のポイントを説明していきたいと思います。
内部接続の種類と特徴を理解する
内部接続には「PCIe/NVMe」と「SATA3.0」がある
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先に少し触れていますが、M.2 SSDの内部接続にはPCIe/NVMeとSATA3.0があり、PCIe/NVMeの方が速度に優れます。
たとえば、M.2 SSDのスペック上のシーケンシャル(連続)の速度を見てみると、SATA3.0はリード560MB/s・ライト510MB/sなどで、PCIe4.0×4/NVMeはリード7,000MB/s・ライト5,000MB/sなど、PCIe5.0×4/NVMeはリード12,400MB/s・ライト11,800MB/sなどです。
これから購入するなら、より新しくて高速なPCIe5.0×4/NVMeまたはPCIe4.0×4/NVMe接続が良いでしょう。なので今回紹介する製品はすべてPCIe5.0×4/NVMeまたはPCIe4.0×4/NVMe接続のものになります。
●PCIe
まず、「PCI」は、「Peripheral Component Interconnect」の略で、CPUと周辺機器(ペリフェラル)との間をつなぐ通信を行うバスアーキテクチャのひとつ。この帯域幅を拡張したのが、「PCIe(PCI Express)」になります。
なお、現在主流のPCIeのリビジョンは「4.0」、「5.0」です。1レーンあたりの転送速度は「4.0」は「16GT/s」、「5.0」は「32GT/s」というように高速になっていきます。
また、PCIeは複数のレーンを束ねて高速化することができます。これを4レーン束ねたのが「×4」と表記されているもの。ちなみに、グラフィックボードではさらに高速な「×16」が採用されています。
●NVMe
「NVM」は「Non-Volatile Memory」で、日本語訳は「不揮発性メモリ」です。前述の「フラッシュメモリ」(電力供給がなくてもデータ保持が可能)は、これに含まれます。この「NVM」を「PCIe」バスを介してPCと高速接続するプロトコルが「NVMe(NVM Express)」です。
PCIe/NVMe接続では発熱に注意!!
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上記のように、PCIe/NVMe接続は転送速度に優れています。そのために、PCIe/NVMe接続のM.2 SSDはかなり発熱があります。なので、使用する際にはヒートシンクやファンなどで冷却することも重要です。
「サーマルスロットリング」とは、一定以上の高温となった場合に、速度を低下させることで、製品の破損を防ぐ技術です。
PCIe/NVMe接続のM.2 SSDには通常、この「サーマルスロットリング」が搭載されていて、負荷がかかって高温となった場合には速度が低下する仕様となっています。なので、高負荷時でも速度を維持するためには、冷却が重要になります。
端子の形状を確認する(マザーボードのM.2スロットの形状に合わせる)
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写真左が「M key」、右が「B & M key」
M.2 SSDの端子には、欠き切りが1つの「M key」(写真左)と、欠き切りが2つの「B & M key」(写真右)があります。
そして、マザーボードのM.2スロット側も、欠き切りに対応する凸のある形状になっています。なので、「B & M key」のみに対応するスロット(凸が2つ)には、「M key」端子(欠き切りが1つ)は物理的に入りません。
「M key」スロット(凸が1つ)は、「M key」端子(欠き切りが1つ)はもちろん入りますし、「B & M key」端子(欠き切りが2つ)も入ります。そして、多くのマザーボードは、この「M key」スロットを搭載していて、「M key」と「B & M key」の両方の端子に対応しています。
ですので、M.2 SSDを接続するマザーボードのスロットの仕様を確認して、それに合う製品を選びましょう。
M.2 SSDの製品が出始めの頃は、PCIe/NVMe接続のものは「M key」、SATA3.0接続のものは「B & M key」というように、ほぼ完全に区別されていました。
しかし、最近では完全には区別されておらず、PCIe/NVMe接続で「B & M key」のものも出てきています。
物理サイズは「Type 2280」が一般的
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M.2 SSDのスペックにある「Type 2280」といった表記は、物理サイズの規格です。「Type 2280」の場合、幅が22㎜で長さが80㎜という意味。これ以外には、幅は同じく22㎜で、長さ60㎜の「Type 2260」、長さ42㎜の「Type 2242」、長さ30㎜の「Type 2230」があります。
このうち、最も一般的なのが「Type 2280」で、マザーボード側でも基本として対応しています。ですので、この「Type 2280」の製品を選ぶのが基本になると言えます。今回紹介する製品も、すべて「Type 2280」のものになります。
ちなみに、「Type 2260」、「Type 2242」、「Type 2230」の製品はあまり数が多くないので、価格が割高になります。
NANDフラッシュメモリのタイプは「TLC」や「QLC」でOK!
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SSDのフラッシュメモリには「NAND型」(ナンド型)が用いられています。これは「Not AND(否定論理積)」の略で、シンプルな論理で「はい」か「いいえ」の結果を出すことのできる電子回路のこと。
NANDフラッシュメモリには「セル」という区画があり、そこにビット単位で情報を記録します。これは記録するビット数によって、次のように分かれます。
そして、現在市販されている製品の多くに、TLCまたはQLCが採用されています。これらには上記のようなデメリットもありますが、近年はコントローラーなどの技術が向上し、速度アップ、エラー回避、書き込むセルの分散による寿命の延長が図られているので、TLCまたはQLCを選んで全く問題はないでしょう。
「3D NAND」の製品が高速・省電力・高耐久性
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従来は容量を増やそうとする場合、より多くのNANDフラッシュメモリのセルを2次元(平面、2D)に配置していました。しかしこの方法では、物理的な面積による限界があり、さらにセル間が狭くなるため電気的な干渉によるエラーが生じやすいという問題がありました。
そこで登場したのが、垂直方向にもセルを積み重ねて3次元(立体、3D)のレイヤー構造とする「3D NAND」という技術。これにより、セル同士の間隔を保って電気的な干渉によるエラーを回避しつつも大容量化が可能となりました。
また、セルは物理的なサイズが小さくなるほど耐久性も低下しますが、3D NANDでは容量を増やす際にサイズを小さくしなくてもよいので、耐久性が増します。
さらに、上記のようにエラーが回避されるので、従来は必要だった「エラー訂正のプロセス」が省略されて速度がアップし、省電力にもなります。
このように良いこと尽くめなので、最近は3D NANDの製品が多くなっています。
シーケンシャル・ランダムの速度を確認
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SSDのスペックには、次のような記載があります。
シーケンシャルリード:12,400MB/s シーケンシャルライト:11,800MB/s 4KBランダムリード:1,500K IOPS 4KBランダムライト:1,500K IOPS |
■シーケンシャルリード/ライト:大きなデータの読み書き速度に影響
「シーケンシャル」は、「連続した領域を順番に」という意味。具体的には、動画や写真などある程度大きなデータを扱う場合になります。(前述していますが)「MB/s」は、「1秒間に何メガバイト」ということ。ですので「シーケンシャルリード:12,400MB/s」は、「動画や写真などある程度大きなデータを、1秒間に12,400メガバイト読み込める」という意味になります。同様に「シーケンシャルライト:11,800MB/s」は、「大きなデータを1秒間に11,800メガバイト書き込める」という意味です。
■4KBランダムリード/ライト:OSやアプリケーションの起動・操作の快適さに影響
「4KBランダムリード」と「4KBランダムライト」というのは、4キロバイト単位でのランダムな読み込み/書き込みを示します。「IOPS」は「Input/Output Per Second」の略で、1秒間にインプット/アウトプットできる回数のこと。ですので「4KBランダムリード:1,500K IOPS」とは、「4KB単位のランダムで、1秒間に1,500,000回読み込める」という意味になります。OSやアプリケーションの起動や操作時には、複数のファイルを同時に読み込むランダムアクセスが多いので、こちらの性能が起動時間や操作の快適さに影響してきます。
なお、スペックにあるベンチマークの数値は製品によって異なりますが、近年のSSDの転送速度はかなり速いので、使用する際の体感速度はどの製品でもほぼ変わりません。ただし、この数値は、ベンチマークソフトでユーザーが容易に目にすることができるものなので、選ぶ際にはやはり気になるところですね。
スペックのTBW(総書込バイト数)・MTBF(平均故障間隔)も目安に
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製品によって、また同シリーズでも容量によって、TBW(総書込バイト数)、MTBF(平均故障間隔)が違っています。特に写真や動画などの大きなデータを繰り返し書き込む場合などは、これらの数値が大きい方がより安心感がもてるでしょう。
ただし、どの製品でも通常使用であれば十分な耐久性はあるので(壊れるときは壊れるので)、目安のひとつとする感じでもよいかもしれません。
容量は余裕をもって1TB以上がおすすめ
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たとえば、「OSとワープロや表計算などのソフトをいくつかインストールすればいい」という場合は250GB程度でも大丈夫です。しかし、こうした用途のPCはなかなか少ないのではないでしょうか。
そして、PCに写真や動画を取り込んだり、ゲームをいくつかインストールしてプレイするといったように、大きなデータを保存する場合は(近年ではこれらのデータも大きくなっているので)、やはり余裕をもって1TB以上のものにするのが良いでしょう。
【PCIe5.0×4/NVMe接続】1TB以上 M.2 SSD おすすめランキング
ここからは、M.2 SSDのおすすめ製品をランキング形式で紹介していきます。まずはPCIe5.0×4/NVMe接続の製品を紹介し、その後にPCIe4.0×4/NVMe接続の製品と続きます。
PCIe5.0×4/NVMe接続のM.2 SSDで、ベンチマークソフトが叩き出す圧倒的なハイスコアを堪能しましょう!(発熱対策を忘れずに) ヒートシンクが搭載されたモデルもあるので、そちらを選ぶのも良いですね。
なお、製品には容量ラインナップがありますが、今回は1TB以上のものの価格を掲載しています。
第1位:Crucial T700
2TBモデル Crucial T700 CT2000T700SSD3JP
50,202円(税込)
4TBモデル Crucial T700 CT4000T700SSD3JP
95,939円(税込)
内部接続 | PCIe5.0×4/NVMe | ||
物理サイズ規格 | Type 2280 | ||
端子形状 | M key | ||
NANDフラッシュメモリタイプ | 232層 3D TLC NAND | ||
容量 | 1TB | 2TB | 4TB |
---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 11,700MB/s | 12,400MB/s | |
シーケンシャルライト | 9,500MB/s | 11,800MB/s | |
4KBランダムリード | 1,350K IOPS | 15,000K IOPS | |
4KBランダムライト | 14,000K IOPS | 15,000K IOPS | |
MTTF(平均故障間隔) | 200万時間 | ||
TBW(総書込バイト数) | 600TBW | 1,200TBW | 2,400TBW |
シーケンシャルリードは12,400MB/s、シーケンシャルライトは11,800MB/sという驚異的なスピード、ヒートシンク搭載モデルも
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搭載されている232層のTLC NANDは、コントローラー、CPU、マザーボードなどのベンダーとの緊密なコラボによって開発されたとのこと。これにより、シーケンシャルリードは12,400MB/s、シーケンシャルライトは11,800MB/s(2TBと4TBのモデル)という驚異的なスピードを実現しています。ベンチマークテストを何度も繰り返してしまいそうですね。
なお、ヒートシンクが付属したモデルもあります。このヒートシンクは、表面積を増やすために形状が複雑となっていたり、アルミニウムとニッケルメッキを施した銅を使用するなどのカスタム設計がされています。
Crucial T700 ヒートシンクモデル
2TBモデル Crucial T700 ヒートシンク付き CT4000T700SSD5
53,025円(税込)
4TBモデル Crucial T700 ヒートシンク付き CT4000T700SSD5
98,565円(税込)
第2位:Seagate FireCuda 540
2TBモデル Seagate FireCuda 540 ZP2000GM3A004
47,844円(税込)
内部接続 | PCIe5.0×4/NVMe | |
物理サイズ規格 | Type 2280 | |
端子形状 | M key | |
NANDフラッシュメモリタイプ | 232層 3D TLC NAND | |
容量 | 1TB | 2TB |
---|---|---|
シーケンシャルリード | 9,500MB/s | 10,000MB/s |
シーケンシャルライト | 8,500MB/s | 10,000MB/s |
4KBランダムリード | 1,300K IOPS | 1.490K IOPS |
4KBランダムライト | 1,500K IOPS | |
MTTF(平均故障間隔) | 180万時間 | |
TBW(総書込バイト数) | 1,000TBW | 2,000TBW |
耐久性は業界最高クラス、スピードも十分に速い
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SeagateのFireCudaシリーズは、耐久性の指標であるTBW(総書込量)とMTBF(平均故障間隔)が業界最高クラスを謳う超耐久モデルとなっています。上図のように、2,000TBWでは、フルHDでのゲーム録画(書き込み)を1時間に50GB前後、1日8時間行った場合、約14年分となります。これだけ使い続けることができれば、PCの買い替えのタイミングの方が先に来てしまいそうです。
転送速度も、シーケンシャルリード、シーケンシャルライト共に最大10,000MB/sと、業界最高水準となっています。
第3位:CORSAIR MP700シリーズ
2TBモデル CORSAIR MP700シリーズ CSSD-F2000GBMP700R2
43,664円(税込)
内部接続 | PCIe5.0×4/NVMe | |
物理サイズ規格 | Type 2280 | |
端子形状 | M key | |
NANDフラッシュメモリタイプ | 3D TLC NAND | |
容量 | 1TB | 2TB |
---|---|---|
シーケンシャルリード | 9,500MB/s | 10,000MB/s |
シーケンシャルライト | 8,500MB/s | 10,000MB/s |
4KBランダムリード | 1,300K IOPS | 1,500K IOPS |
4KBランダムライト | 1,600K IOPS | 1,700K IOPS |
MTTF(平均故障間隔) | 160万時間 | |
TBW(総書込バイト数) | 700TBW | 1,400TBW |
PROシリーズのエアクーラーが付きモデルは小型ファンで効率よく空冷
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このシリーズには後述するより高速な「PRO」モデルがあり(シーケンシャルリードは12,400MB/s、シーケンシャルライトは11,800MB/s)、それにエアクーラーが付いたモデルが用意されています。エアクーラーはトンネルのような構造になっていて、その端に搭載された小型ファンがトンネル内にエアーを送って、チップに接したヒートシンクを効率よく冷却してくれます。
ただし、エアクーラーはそれなりのスペースを必要とするので、設置する際には他のパーツと干渉しないかを確認する必要があります。
CORSAIR MP700シリーズ エアクーラー付き
2TBモデル Corsair MP700 PRO エアクーラー付き CSSD-F2000GBMP700PRO
57,001円(税込)
第4位:Nextorage NE5Nシリーズ
2TBモデル Nextorage NE5Nシリーズ NE5N2TB/FHNE SYM
52,300円(税込)
内部接続 | PCIe5.0×4/NVMe | |||
物理サイズ規格 | Type 2280 | |||
端子形状 | M key | |||
NANDフラッシュメモリタイプ | 232層 3D TLC NAND | |||
容量 | 1TB | 2TB | ||
---|---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 9,500MB/s | 10,000MB/s | ||
シーケンシャルライト | 8,500MB/s | 10,000MB/s | ||
4KBランダムリード | 1,300K IOPS | 1,400K IOPS | ||
4KBランダムライト | 1,400K IOPS | |||
MTTF(平均故障間隔) | 160万時間 | |||
TBW(総書込バイト数) | 700TBW | 1,400TBW |
ヒートシンク搭載モデルは、2階建てのような構造のデュアルヒートシンクとヒートパイプを採用
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この製品は、後述するヒートシンクが付属したモデルに大きな特徴があります。搭載されているのは、コントローラーとフラッシュのヒートシンクを独立させた2階建てのような構造のデュアルヒートシンクで、それぞれでバランスを取りながら冷却を行う仕様です。
また、ヒートパイプを採用し、コントローラーとフラッシュからの熱を効率よく均等に分散して、効果的な冷却を実現しています。ただし、他のパーツとの干渉に気をつけましょう。
Nextorage NE5Nシリーズ ヒートシンク搭載
2TBモデル Nextorage NE5Nシリーズ SYM ヒートシンク搭載 NE5N2TB/FHHE
61,900円(税込)
第5位:CFD PG5NZFシリーズ
2TBモデル CFD PG5NZFシリーズ CSSD-M2M2TPG5NFZ
42,212円(税込)
4TBモデル CFD PG5NZFシリーズ CSSD-M2M4TPG5NFZ
-円(税込)
内部接続 | PCIe5.0×4/NVMe | |||
物理サイズ規格 | Type 2280 | |||
端子形状 | M key | |||
NANDフラッシュメモリタイプ | 3D TLC NAND | |||
容量 | 1TB | 2TB | 4TB | |
---|---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 9.5GB/s | 10GB/s | ||
シーケンシャルライト | 8.5GB/s | 9.5GB/s | ||
4KBランダムリード | 1,300K IOPS | 1,500K IOPS | ||
4KBランダムライト | 1,100K IOPS | 1,250K IOPS | ||
MTTF(平均故障間隔) | 記載なし | |||
TBW(総書込バイト数) | 記載なし |
ファン一体型ヒートシンク「Phnix」を搭載
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ファンが組み込まれたヒートシンク「Phnix」が搭載された製品です。ヒートシンクの高さは20㎜で、ここに向かって間近からファンによって風が送られるので、かなりの高い冷却性能を発揮してくれそう。ちなみに、ファンのケーブル長は45cmで、5Vコネクタが付いています。
【プラスα】M.2 SSD用ヒートシンクのおすすめ
以下の記事で、M.2 SSD用ヒートシンクのおすすめを紹介していますので、見てみてくださいね。
【PCIe4.0×4/NVMe接続】1TB以上 M.2 SSD おすすめランキング
続きまして、PCIe4.0×4/NVMe接続の製品をランキング形式で紹介していきたいと思います。
PCIe5.0×4/NVMe接続と比較すると速度は劣りますが、あくまで比較すればの話であり、実用上は十分に高速なので、価格などを考慮してこちらを選ぶのもアリですよ。
第1位:Western Digital WD Black SN770
2TBモデル Western Digital WD Black SN770 WDS200T3X0E-EC
24,468円(税込)
内部接続 | PCIe4.0×4/NVMe | |||
物理サイズ規格 | Type 2280 | |||
端子形状 | M key | |||
NANDフラッシュメモリタイプ | WD/SanDisk製 112層 3D TLC NAND | |||
容量 | 1TB | 2TB | ||
---|---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 5,150MB/s | |||
シーケンシャルライト | 4,900MB/s | 4,850MB/s | ||
4KBランダムリード | 740K IOPS | 650K IOPS | ||
4KBランダムライト | 800K IOPS | |||
MTTF(平均故障間隔) | 175万時間 | |||
TBW(総書込バイト数) | 600TBW | 1,200TBW |
速度を抑えたハイコスパのモデル、システムメモリの一部をキャッシュとして使用、ランダムの転送速度を向上させる「ゲームモード」を搭載
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Western Digitalの「WD_BLACK」シリーズはハイパフォーマンスPCユーザーに向けですが、この製品はPCIe4.0に対応しつつも、多少速度を抑え気味にしてコスパを重視したモデルです。
そして、一般的なM.2 SSDでは、キャッシュ用として製品にDRAMを実装しているのですが、この製品ではそれがなく、代わりにPCIe3.0/4.0の高速帯域を通じてシステムメモリの一部をキャッシュとして使用する「HMB」(Host Memory Buffer)に対応しています。
また、メーカーが配布しているソフト「WD Dashboard」を使用することで、ランダムの転送速度を向上させる「ゲームモード」に切り替えることができます(切り替え時には、システムの再起動が必要)。「WD Dashboard」では、M.2 SSDのスタータス(パフォーマンス、温度、使用量、余寿命など)の確認、ファームウェアの更新、ドライブ消去なども行うことができるので、そのソフトの画面を見ているだけでも楽しめそうですね。
第2位:Crucial P5 Plus
2TBモデル Crucial P5 Plus CT2000P5PSSD8JP
31,000円(税込)
内部接続 | PCIe4.0×4/NVMe | |
物理サイズ規格 | Type 2280 | |
端子形状 | M key | |
NANDフラッシュメモリタイプ | 176層 3D TLC NAND | |
容量 | 1TB | 2TB |
---|---|---|
シーケンシャルリード | 6,600MB/s | |
シーケンシャルライト | 5,000MB/s | |
4KBランダムリード | 630K IOPS | 720K IOPS |
4KBランダムライト | 700K IOPS | |
MTTF(平均故障間隔) | 200万時間 | |
TBW(総書込バイト数) | 600TBW | 1,200TBW |
アクセスを抑えてライト性能を向上、パリティ機能を搭載、関連ソフトウェアも充実、コスパの良い製品、ヒートシンクとのセットも
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メーカー初のPCIe4.0に対応した、ハイパフォーマンスモデルのM.2 SSDです。上位モデルだけあって、アクセスを抑えながらライト性能を向上させる「Dynamic Write Acceleration」、パリティ(データ整合性の維持)機能の「RAIN」(Redundant Array of Independent NAND)など、独自の高度機能を搭載しています。
また、関連ソフトウェアも充実していて、購入者はクローンソフトの「Acronis True Image for Crucial」、温度・容量等の管理やファームウェアのアップデートなどを行う「Crucial Storage Executive」をダウンロードすることが可能です。
こうした性能の割には価格が良心的なので、購入しやすいのではないでしょうか。
なお、ヒートシンクとセットのモデルもあります。
Crucial P5 Plus ヒートシンクセット
2TBモデル Crucial P5plus + ヒートシンク セット CT2000P5PSSD8JP
-円(税込)
第3位:Western Digital WD Black SN850
2TBモデル Western Digital WD Black SN850 WDS200T1X0E-EC
29,460円(税込)
内部接続 | PCIe4.0×4/NVMe | ||
物理サイズ規格 | Type 2280 | ||
端子形状 | M key | ||
NANDフラッシュメモリタイプ | 3D TLC NAND | ||
容量 | 1TB | 2TB | |
---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 7,000MB/s | ||
シーケンシャルライト | 5,300MB/s | 5,100MB/s | |
4KBランダムリード | 1,100K IPOS | ||
4KBランダムライト | 720K IPOS | 710K IPOS | |
MTTF(平均故障間隔) | 記載なし | ||
TBW(総書込バイト数) | 600TBW | 1,200TBW |
ハイパフォーマンスPCユーザーに向けた高速モデル、「ゲームモード」でアクセス性能を維持、ヒートシンク搭載モデルも
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Western DigitalのこのクラスのM.2 SSDでは最速で、シーケンシャルリードは7,000MB/sとなっています。
また、ゲームプレイの際には、専用ユーティリティ「WD Black SSD Dashboard」でゲームモードをオンにし、省電力機能を無効化することで、ディスクアクセス性能を常に高い状態で維持できるようになります。
なお、ヒートシンクを搭載したモデルもあります。こちらにはRGB照明が搭載されていて(下の写真のオレンジの部分)、「WD Black SSD Dashboard」でRGBのカスタマイズが可能です。
ヒートシンク搭載 Western Digital WD Black SN850
2TBモデル Western Digital WD Black SN850 ヒートシンク WDS200T1XHE-EC
39,800円(税込)
第4位:Samsung 990 PRO
2TBモデル Samsung 990 PRO MZ-V9P2T0B-IT/EC<
25,990円(税込)
4TBモデル Samsung 990 PRO SSD MZ-V9P4T0B-IT/EC
54,020円(税込)
内部接続 | PCIe4.0×4/NVMe | ||
物理サイズ規格 | Type 2280 | ||
端子形状 | M key | ||
NANDフラッシュメモリタイプ | 100層以上 3D TLC NAND(Samsung 3D V-NAND) | ||
容量 | 1TB | 2TB | 4TB |
---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 7,450MB/s | ||
シーケンシャルライト | 6,900MB/s | ||
4KBランダムリード | 1,200K IOPS | 1,400K IOPS | 1,600K IOPS |
4KBランダムライト | 1,550K IOPS | ||
MTTF(平均故障間隔) | 150万時間 | ||
TBW(総書込バイト数) | 600TBW | 1,200TBW | 2,400TBW |
ハイパフォーマンスモデル、エラーや遅延の回避・ライト性能の加速・放熱のため技術を搭載、ヒートシンク搭載モデルも
出典:www.amazon.co.jp
同社独自の100層以上 3D構造フラッシュメモリ TLC NAND(Samsung 3D V-NAND)を採用した製品。NANDの層(レイヤー)を増やすと、通常はエラーやレイテンシー(遅延)が起こりやすくなるのですが、この製品に採用されている回路設計では、そうした問題を回避。これにより、NAND自体の性能の向と、省電力も実現しています。
また、ライト性能を加速させるために、「Intelligent TurboWrite」を搭載しています。これは、フラッシュメモリの一部をSLCとし、領域を可変させながらキャッシュにする技術です。発熱にも配慮がされており、コントローラーはニッケルコーティングされ、貼付されたラベルは銅箔の層を含むヒートスプレッダとなっていて、これにより放熱性が高められています。
ヒートシンクを搭載したモデルもあります。
ヒートシンク搭載 Samsung 990 PRO
2TBモデル Samsung 990 PRO ヒートシンクモデル MZ-V9P2T0G/EC 国内正規保証品
26,990円(税込)
4TBモデル Samsung 990 PRO ヒートシンクモデル MZ-V9P4T0G/EC 国内正規保証品
47,455円(税込)
第5位:Seagate FireCuda 530
2TBモデル Seagate FireCuda 530 ZP2000GM3A013
38,980円(税込)
4TBモデル Seagate FireCuda 530 ZP4000GM3A013
87,980円(税込)
内部接続 | PCIe4.0×4/NVMe | ||
物理サイズ規格 | Type 2280 | ||
端子形状 | M key | ||
NANDフラッシュメモリタイプ | 176層 3D TLC NAND | ||
容量 | 1TB | 2TB | 4TB |
---|---|---|---|
シーケンシャルリード | 7,300MB/s | 7,250MB/s | |
シーケンシャルライト | 6,000MB/s | 6,900MB/s | |
4KBランダムリード | 800K IOPS | 1,000K IOPS | |
4KBランダムライト | 1,000K IOPS | ||
MTTF(平均故障間隔) | 180万時間 | ||
TBW(総書込バイト数) | 1,275TBW | 2,550TBW | 5,100TBW |
プロレベルのゲーマーの要求に応じるカスタムチューンドコントローラーを採用、ヒートシンク搭載モデルも
出典:www.amazon.co.jp
Seagateのゲーミング向け「FireCuda」シリーズのハイパフォーマンスモデル。プロレベルのゲーマーの要求に応じるために、カスタムチューニングが施されたコントローラーの採用、ファームウェアの改良なども行われて、かなりの高速を実現しています。
また、同社から管理ソフトの「SeaTools」が無料で提供されているため、これを使ってSSDの診断やフォーマット、チューンアップなどを実行することができます。
なお、ヒートシンクを搭載したモデルもあります。
ヒートシンク搭載 Seagate FireCuda 530
2TBモデル Seagate FireCuda 530 ヒートシンク付き ZP2000GM3A023
30,400円(税込)
4TBモデル Seagate FireCuda 530 ヒートシンク付き ZP4000GM3A023
74,775円(税込)
おわりに
今回は、M.2 SSDのおすすめ製品を、PCIe5.0接続とPCIe4.0接続で分けて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
技術の進歩により、小型化・高速化・大容量化が進んできたストレージ。それは常に、発熱との戦いの歴史でもありました。前述したように、PCIe接続のM.2 SSDは発熱がかなりあるので、エアフローを考慮するなどして、是非ともその戦いに勝利し、技術の進歩を思う存分享受してくださいね。