Windows 11のバージョン24H2では、Intel Core2世代のCPUは対象外になりましたね。しかし、筆者の手元には以前のパーツ交換で余ったCore2 Quad Q9650があり、この活用を諦めきれず、「Core2 Quadに、どうにかして24H2をインストールして起動できないものか?」と思いつく限りの方法を試してみました。今回はその検証の過程について書いてみたいと思います。
ちなみに、以前の記事はこちら↓です。
目次
使用パーツを紹介
今回の検証で使用するパーツはこちらです。
写真には写っていませんが、
USBメモリ代わりのSDカード8GB、16GB、64GBとUSBカードリーダー。
ですが、以降は便宜上「USBメモリ」と表記します。
rufusでインストール用USBメモリを作成
Windows 11バージョン24H2のISOファイルをダウンロード
まずは、Windows 11バージョン24H2のISOファイルをダウンロードします。
今回は、公式サイトからダウンロードしました。Windows 11 のダウンロードページにアクセスし、「Windows 11 のインストール メディアを作成する」のところにある「今すぐダウンロード」をクリックするとダウンロードできます。
rufusでインストール用USBメモリを作成
今回は、作業時点で最新のRufus バージョン4.7を使用しました。rufusのページにアクセスし、少しスクロールして「ダウンロード」の「最新リリース」にある「rufus-4.7.exe」をクリックするとダウンロードできます。
あらかじめ、USBメモリをUSBポートに挿しておきます。
そして、rufusを起動して「選択」をクリックし、先程ダウンロードしたWindows 11 24H2のISOファイルを選びます。
使用するマザーボード(GIGABYTE GA-EP45-UD3LR)がMBRのみ対応(GPTには非対応)なので、「パーティション構成」のところを「MBR」にします(すると「ターゲットシステム」のところは自動的に「BIOS(またはUEFI-CSM)になります)。

インストールするメディアがGPTの場合は、「パーティション構成」を「GPT」にします。この場合、「ターゲットシステム」は自動的に「UEFI(CSM無効)」になります。
そして、「スタート」をクリック。
「Windwosユーザーエクスペリエンス」のウィンドウが表示されて、上の2つの項目にデフォルトでチェックが入っています。重要なのは一番上の項目で、これによってインストール時の最小システム要件(最小メモリ、TPM、セキュアブート)を回避できるようになります。
そして、そのまま「OK」をクリックして、しばらくするとインストール用USBメモリの作成が完了します。
24H2を新規インストール
Windows 11バージョン24H2が新規インストールできるか試してみます。
マザーボードに64GB SSDを接続しました。
そして、rufusで作成したインストールUSBメモリをUSBポートに挿し、BIOSで設定を変更して、USBメモリから起動するようにしました。
しかし…
Windowsロゴは表示されるものの、そこから進むことはなく、強制的に再起動となってしまいました。以降もずっと、この繰り返しでした。
23H2からアップグレード
一旦、Windows 11バージョン23H2をインストールして、そこから24H2にアップグレードできるかを試してみます。
23H2のISOファイルをダウンロード・インストールUSBメモリ作成
UUP dumpのページにアクセスし、「Windows 11」の「23H2」をクリックしてダウンロードしました。
そして、rufusを使用して、先ほどと同様の手順で23H2のインストールUSBメモリを作成します。
23H2をインストール
マザーボードに接続した64GB SSDに23H2をインストールしました。
24H2の「setup」を起動
24H2のインストールUSBメモリをUSBポートに挿して、そこにある「setup」をダブルクリックしてインストーラーを起動させました。
しかし…
途中で「このPCは現在Windows 11のシステム要件を満たしていません」、「このPCのプロセッサは、重要な機能(PopCnt)をサポートしていません」、「このPCのプロセッサは、重要な機能(SSE4.2)をサポートしていません」と表示されてしまい、それ以上進むことはできませんでした。
他のPCで24H2をインストールしたSSDを移植
他のPCでSSDに24H2をインストールし、そのSSDをCore2 Quad Q9650搭載のマザーボードに移植して24H2が起動できるか試してみます。
Core i7-6700搭載のPCで24H2をインストール
Core i7-6700搭載のPCに128GB SSDを接続し、そこに24H2をインストールしました。
128GB SSDをCore2 Quad Q9650搭載のマザーボードに移植
24H2をインストールした128GB SSDを、Core2 Quad Q9650搭載のマザーボードに移植しました。
その結果は…
やはりWindowsロゴが表示されて、すぐに強制的に再起動となりました。再起動後には「自動修復を準備しています」と表示されましたが、同じく強制的に再起動されて、以降もこの繰り返しでした。
EaseUS Todo Backupで復元
こちらは、「まあ、ダメだろうな~」と思いながら一応やってみた、という感じです。
手順は次のとおり。
果たして…
結果はほぼ同じで、Windowsロゴが表示されて、すぐに強制的に再起動となりました。再起動後には「回復 PCは正しく起動できませんでした」と表示されて、そのまま何もできない状態となりました。
AOMEI Backupper Proでユニバーサル復元
AOMEI Backupper Proには「ユニバーサル復元」機能があります。これは、パーティション形式のGPTとMBRを跨いだ復元が可能となるものです。この機能を試してみました。
ただ、こちらについても「ダメだろうな~」と思いながら一応やってみました。
手順は次のとおり。
その結果は…
やはり、Windowsロゴが表示されて、すぐに強制的に再起動となりました。再起動後には「Windows Boot Manager」が表示され、「Status: 0xc000000e」、「Info: A required device isn’t connected can’t be accessde」というメッセージが出て、そのまま何もできない状態となりました。
まとめ
いろいろと試してみましたが、やはりWindows 11のバージョン24H2は、Core2 Quad Q9650搭載のPCでは起動できませんでした。すごく時間をかけたのに、残念です…。
今回の検証が皆さんの参考になって、時間の無駄を少しでも省くことにつながれば幸いです。
なお、Core2 Quad Q9650とマザーボード(GIGABYTE GA-EP45-UD3LR)、そこに搭載したメモリについては、別の活用方法(linuxをインストールするとか?)を考えたいと思います。