スマホやタブレット用にキーボードを持ち歩く場合、大きいキーボードだとカバンなどに入れにくいですし、取り出す際やしまう際にやりにくいですよね。そこで検討したいのが、小さく折り畳めるキーボードです。
というわけで今回は、コンパクトにしまえる折りたたみ式キーボードについての基本的な事柄を説明したうえで、ECサイトなどから入手できるおすすめ製品を紹介したいと思います。
折りたたみ式キーボードの選び方
それでは早速、折りたたみ式キーボードの選び方について見ていきましょう。
接続は基本的にBluetoothでマルチペアリングが可能
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折りたたみ式キーボードは、基本的にBluetooth規格を用いてスマホやタブレット、PCと接続します。そして、ほとんどがマルチペアリングに対応し、2~3台のデバイスとペアリングして切り替えて使えるようになっています。
ちなみに、Bluetoothに加えて、USBケーブルでの有線接続が可能な製品もあります。こうしたものは、キーボードに内臓されたバッテリーを充電しながら使えるようになっています。
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他に、キーボードのワイヤレス規格にはWi-Fiなどで用いられている2.4GHz帯の電波を使う「無線2.4GHz」もあります。この場合、USBレシーバーをデバイスに接続してキーボードと無線接続します。そして、こちらは(一部例外はありますが)基本的にスマホやタブレットでは使えません。
日本語配列か英語配列かで選ぶ(慣れた方にする)
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キーボード全般に言えることですが、キー配列には日本語配列(上の画像)と英語配列(下の画像)があります。これらはA~Zなどの主要なキーは同じですが、一部のキーが違っていて慣れないと使いにくいため、普段自分が使っているものを選ぶのが基本です。
キースイッチは基本的にパンタグラフ
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キーボードのスイッチには、メカニカル、メンブレン、パンタグラフがありますが、折りたたみ式キーボードでは基本的にパンタグラフが採用されています。パンタグラフには、薄くつくれるというメリットがあるからです。折りたたみ式キーボードは、やはり薄さも大切ですからね。
キースイッチのメカニカル、メンブレン、パンタグラフには、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。
■メカニカル:確実な感触と音がする
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バネと機械による電気スイッチを用いているのが、メカニカル方式です。特徴は、押下したときの確実な感触、「カチっ」という音(静かな製品もある)、高い耐久性などです。ただし、パーツ点数が多く構造が複雑なので、それなりの高さが必要になり、他よりも高価になりがちです。
■メンブレン:他より安価
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「メンブレン」は、日本語では「膜」という意味。そして、接点シート(膜)をスイッチとし、ラバードームを組み合わせたのがメンブレン方式です。特徴は、キーストロークが深くなる、反発が強い、他より安価につくれる、などです。ただし、キーの中心以外では少し引っかかる感じがして押下しにくいです。
■パンタグラフ:薄い
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スイッチは接点シート(膜)で、そこにパンタグラフを組み合わせたものです。特徴は、薄くつくれる、キーストロークは浅くて軽い、キーの中心からずれても押下しやすい、などです。ただし、メンブレンよりは高価になります。
コンパクトさとキータイプの快適さのどちらを優先するか?
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一口に「折りたたみ式キーボード」と言っても、外形寸法と重量は製品よって違っており、コンパクトさ・軽さを突き詰めたものものあれば、ある程度の大きさにしてキータイプの快適さを優先したものもあります(やはり、キーが小さくなるとタイプしにくくなります)。
なので、製品ごとの折りたたんだとき・広げたときのサイズを確認して、どれくらいのサイズ感なら許せるのかを考慮しながら、製品を選びましょう。
スペース が分断されているかどうかで選ぶ
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折りたたみ式キーボードの中には、スペース が通常のもの(上の画像)と、折り目で分断されているもの(下の画像)があります。スペース は変換のときに頻繁に使用するキーなので、これが分断されているかどうかが使い勝手に大きく影響します。もし、自分が スペース を押下する位置が、ちょうど分断されている箇所に重なると、かなり使いにくいですね。
なので、日頃の スペース を押下する位置を踏まえて、通常のものが適しているのか、分断されていても問題ないのかを確認しましょう。
キーが折り目で直線的に分かれているものでもOKか?
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折りたたみ式キーボードには、キーが折り目で直線的に分かれているもの(上の画像)と、キーの間にうまく折り目がくるようになっているもの(下の画像)があります。前者は、その影響で、折り目近くのキーが一般的なものと少しズレていたり、バランスが崩れているものがあります。一方の後者は、キーの位置やバランスは一般的なものと同じです。
なので、日頃使用しているキーボードのレイアウトも確認したうえで、キーが折り目で直線的に分かれているものがOKなのか、NGなのかを検討ながら、製品を選びましょう。
一部が小さいキー、変則的なキー配置でもOKか?
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折りたたみ式キーボードの中には、コンパクトさのために、上の画像のように Enter の近くのキーが小さくなっているものがあります。また、下の画像のように Enter の近くのキー配列が変則的になっているものもあります。
これらのキーをあまり使わない場合は、さほど気にする必要はありません。しかし、それなりに使う場合は、少しタイプしにくくなるときが出てきてしまいます。なので、Enter の近くのキーの大きさ・配置を確認し、それらを自分がどれくらい使用するかも踏まえて製品を選びましょう。
キーピッチ19㎜・アイソレーションはミスタイプしにくい
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隣り合うキーの中心から中心までの距離を「キーピッチ」といい、19㎜が標準です。これより狭いと、ミスタイプしがちになります。
また、キーとキーがピッタリくっつかずに、間隔が少し空いているものを「アイソレーション」(Isolation:分離、独立)といい、これがミスタイプを減らしてくれます。
なので、この「キーピッチ19㎜」と「アイソレーション」ということを踏まえて、折りたたみ式キーボードを選ぶと良いでしょう。
バッテリーの持ち時間を確認
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折りたたみ式キーボードは基本的にバッテリーを内蔵していて、それを充電して使用することになります。そして、バッテリーの持ち時間と充電時間は使い勝手に影響し、製品によってもちろん異なるので、この点を確認しましょう。
テンキーやタッチパッド付きの製品も
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折りたたみ式キーボードはコンパクトさがメリットではありますが、製品の中には外形寸法が大きくなるのを覚悟の上で、テンキーやトラックパッドを搭載しているものもあります。もし、数字入力の頻度が高くてテンキーが欠かせなかったり、スマホやタブレットの画面に触れずにキーボードから手を離したくないという場合には、こうした製品を選ぶのもアリですよ。
【通常タイプ】折りたたみ式キーボード おすすめ
ここからは、折りたたみ式キーボードのおすすめ製品を紹介していきたいと思います。まずは、通常タイプ(テンキー・トラックパッドはなし)の製品を紹介し、その後にテンキー付きの製品、トラックパッド付きの製品と続きます。
iClever IC-BK03
【英語配列、折りたたみ時 W145㎜、重量185g】高級感あるアルミ製
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3つ折りで、折りたたみ時は幅145㎜、重量185gの製品。スペース が分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は80時間です。
素材は高級感あるマットなアルミで、これは耐久性も向上させるというメリットもあります。
Ewin EW-BT1505
【日本語配列、折りたたみ時 W140㎜】ビジネス風のカバー、スタンド付き
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2つ折りで、折りたたみ時は幅140㎜の製品。スペース が分断されていて、折り目はキーの間にくるようになっています。3台までのマルチペアリング可能です。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は60時間です。
ビジネス風のカバーがされていて、落ち着いた雰囲気がしますね。これはキズが付きにくく、耐久性の向上にも寄与しています。また、高さ調節可能な折りたたみスタンドが付属しています。
ただし、enter 近くのキーは小さめで配列が変則的、右のshift がありません。
Ewin DD005B
【英語配列、折りたたみ時 W142㎜、重量185g】独自のUVコーティング、スマホ•タブレッド用スタンドが付属
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2つ折りで、折りたたみ時は幅142㎜、重量185gの製品。スペース が分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は60時間です。
独自のUVコーティングにより、文字の摩耗や汚れへの耐久性が高くなっています。そして、スマホ・タブレッド用の、5段階で角度調整可能なスタンドが付属しています。
Ewin B047S
【英語配列 折りたたみ時 W145㎜、重量157g】レザー調のカバーで高い防水性・耐久性、スマホ・タブレット用スタンドが付属
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2つ折りで、折りたたみ時は幅145㎜、重量157gの製品。スペース が分断されていて、折り目は直線的です3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は1.5~2時間で、連続使用は60時間です。
外装はレザー調の素材で、防水性と耐久性が高くなっています。雰囲気も落ち着いているので、ビジネスシーンに合いますね。そして、6段階に角度調節が可能なスマホ・タブレット用スタンドが付属しています。
エレコム TK-FLP01BK
【日本語配列、折りたたみ時 W146㎜、重量230g、キーピッチ17㎜、キーストローク2.0㎜】タイプしやすいキーピッチ、見やすいオリジナルフォント、ケースにもなるタブレットスタンド
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2つ折りで、折りたたみ時は幅146㎜、重量230g(保護カバー含む)の製品。スペース が分断されていて、折り目は直線的になっています。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は約2.5時間で、連続使用は約2か月(メーカー想定のテスト)です。
キーピッチは折りたたみ式キーボードでは広めの17㎜なので、タイプしやすいですね(その分、全体の幅は大きくなっています)。キートップのフォントは、スタイリッシュで見やすい(メーカー)オリジナルのものを使用しています。そして、 タブレットスタンドが付属していて、これは持ち運ぶ際のケースにもなります。
ただし、enter 近くのキーは、配列が変則的になっています。
iClever IC-BK06
【英語配列、折りたたみ時 W158㎜、重量174g、キーピッチ19㎜】166°V字型設計、一般的なキーボードと同じキーピッチ
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2つ折りで、折りたたみ時は幅158㎜、重量174gの製品。特徴的な166°のV字型をしていて、これは人間工学に基づいてタイプしやすい角度とのことです。スペース が分断されていて、折り目は直線的ですがキーの配置に影響はありません。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は約2時間で、連続使用は60時間です。
キーピッチは一般的なキーボードと同じ19㎜で、V字型と合わせてタイプしやすそう(その分、全体の幅は大きくなっています)。外装は滑り止め加工のPUレザーを採用していて、指紋や傷跡がつきにくく、耐久性も向上しています。シックな雰囲気で、ビジネスシーンでも違和感がありませんね。
【テンキー付き】折りたたみ式キーボード おすすめ
続きまして、折りたたみ式キーボードでテンキーの付いた製品のおすすめを紹介していきたいと思います。
iClever BK09
【英語配列、折りたたみ時 W185㎜、重量210g、キーピッチ17㎜】タイプしやすいキーピッチ、工学レベルのABS素材を採用
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3つ折りで、折りたたみ時は幅185㎜、重量210gの製品。キーピッチは17㎜と広めで、タイプしやすいですね(その分、全体の幅は大きくなっています)。スペース は分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は約2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は1か月以上です。
テンキーは 0 の隣に 00 があるので、桁の多い数字は入力しやすいですね。外装は(アルミではなく)工学レベルのABS素材を採用。指紋や傷の防止、滑り止めの効果を発揮してくれます。ただし、enter 近くは、キーが少し小さめになっていますね。
Omikamo B099
【日本語配列、折りたたみ時 W180㎜、重量255g、キーピッチ18㎜】タイプしやすいキーピッチ、ファンクションキー搭載、レザー調のカバー
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3つ折りで、折りたたみ時は幅180㎜、重量255gの製品。キーピッチが18㎜と広めなので、タイプしやすいでしょう(その分、全体の幅は大きくなっています)。スペース は分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。ファンクションキーも搭載されているので、使い勝手が良さそうです。
ペアリングは3台まで可能。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は90時間です。外装のカバーはレザー調で、落ち着いた雰囲気なので、ビジネスシーンでも使えそうです。ただし、enter 近くのキーは配列が変則的になっていて、右の shiftはありません。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
サンワサプライ SKB-BT35BK
【日本語配列、折りたたみ時 W206㎜、重量約350g、キーピッチ19㎜、キーストローク1.6㎜】一般的なキーピッチ、USB接続でも使用可能
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3つ折りで、折りたたみ時は幅206㎜、重量約350gの製品。キーピッチは、一般的なキーボードと同じ19㎜なので、タイプしやすいですね。スペース が分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。なので、広げたときには、ほとんど普通のキーボードと同じ感覚で使えそうです(その分、幅は大きいです)。
充電時間は2~3時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は50時間です。充電ポートのUSB-Cによる有線接続も可能です。付属しているスタンドパーツをはめ込むことで、角度調整もできます。
ただし、ペアリングは2台までで、ここは他の製品より劣りますね。また、enter 近くのキーは小さめとなっています。
【トラックパッド付き】折りたたみ式キーボード おすすめ
最後に、折りたたみ式キーボードでトラックパッドが付いた製品おすすめを紹介していきたいと思います。
iClever IC-BK08SE
【英語配列、折りたたみ時 W159㎜、重量217g、キーピッチ16.5㎜】タッチパッドにボタンが装備、スマホ・タブレット用の収納式スタンド内蔵
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3つ折りで、折りたたみ時は幅159㎜、重量217gの製品。キーピッチは16.5㎜と、折りたたみ式キーボードとしては広めです。スペース が分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。3台までのマルチペアリングが可能です。充電時間は2時間で、連続使用は50時間です。タッチパッドにはボタンが装備されています。
そして、スマホ・タブレット用の収納式スタンドが内蔵されているのが特徴的ですね。使用しない時にはキーボード本体に収納できるので、持ち運ぶ際に邪魔にならず、置き忘れることもありません。
ただし、充電ポートはmicroUSBと、少し古いですね。また、enter 近くのキーは、配列が変則的になっています。
Omikamo B099TJP-B
【日本語配列、折りたたみ時 W180㎜、重量217g】タッチパッドに左右クリック機能、ファンクションキー搭載、レザー調のカバー
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3つ折りで、折りたたみ時は幅180㎜、重量217gの製品。スペース が分断されておらず、折り目はキーの間にくるようになっています。タッチパッドには左右クリック機能があり、ファンクションキーも搭載されているので、効率的な操作が期待できるでしょう。
ペアリングは3台まで可能。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は90時間です。タッチパッドには左右クリック機能が割り当てられています。外側のカバーは落ち着いたレザー調で、ビジネスシーンでも違和感なく使えますね。
ただし、enter 近くのキーは配列が変則的になっていて、右の shift はありません。
Omikamo OKB055
【日本語配列、折りたたみ時 W150㎜、重量285g、】大型タッチパッドとテンキー、ファンクションキーも搭載、カバーは高級なレザー調
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横は3つ折りで、タッチパッドが前方に折りたたみ式になっており、テンキーも搭載された製品です。さらにファンクションキーも搭載されていて、機能的には申し分ないですが、その分広げたときの面積がなかなか大きいですね。また、スペース は分断されていて、折り目は直線的なのでキーのバランスは少し崩れています。
ペアリングは3台まで可能。充電時間は2時間で(充電ポートはUSB-C)、連続使用は90時間です。外カバーはレザー調の素材が使用されていて、高級感があります。
それから、enter 近くのキーは配列が変則的で、右の shift はありません。さらに、Androidシステムには非対応です。
おわりに
今回は、折りたたみ式キーボードのおすすめを通常タイプ、テンキー付き、トラックパッド付きで分けて紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
折りたたみ式キーボードがあれば外出先での文字入力がしやすくなり、「外に出たい」という気持ちが強くなって、行動範囲が広がることも期待できます。上記を参考に折りたたみ式キーボードを導入し、フットワークを軽くして、いろんなところに出かけてくださいね。