PCケースやパーツを変更したときに、SSD・HDDとベイの数が合わなくなることがありますよね。そんなときに便利なのが、2.5・3.5インチドライブ用の変換マウンタです。
というわけで今回は、変換マウンタの基本的な事柄などを解説したうえで、変換マウンタのおすすめを紹介したいと思います。
変換マウンタの選び方
それでは早速、変換マウンタの選び方を見ていきましょう。
「3.5インチへの変換」と「5.25インチへの変換」から選ぶ
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変換マウンタは大きく、2.5インチSSD・HDDを3.5インチHDDベイに取り付けられるよう変換するものと(上の写真)、3.5インチHDDを5.25インチ光学ドライブベイに取り付けられるよう変換するものがあります(下の写真)。
また、1つの製品で、2.5インチSSD・HDDと3.5インチHDDのどちらも、5.25インチ光学ドライブベイに取り付けられるよう変換するものもあります(下の写真)。
これらを踏まえて、PCケースの空きベイと、搭載するドライブを確認して、自分の用途に合ったものを選びましょう。
完全な互換性が必要なら端子のある同サイズのものに
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PCケースによっては、3.5インチドライブベイが、3.5インチHDDのSATA・電源端子しか入らないような形状となっているものもあります。こうした場合は、変換アダプタが3.5インチHDDと同サイズになっていて、3.5インチHDDと同じ端子が付いているものがあるので、そうした製品にしましょう。
付加機能の有無で選ぶ
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変換アダプタは、単にサイズを変換できる製品だけではありません。中には、金属製かつヒートシンクの形状となっていて冷却効果が高められていたり(上の写真)、2台の2.5インチSSD/HDDを搭載できるようになっていたりなど(下の写真)、付加機能が備わった製品もあります。
なので、単にサイズを変換するだけでいいのか、どうせなら付加機能がある製品にするのか、といったことを考慮して選びましょう。
【2.5 → 3.5インチ】変換マウンタ おすすめ
ここからは、変換マウンタのおすすめ製品を紹介していきたいと思います。まずは、2.5インチ → 3.5インチの製品を紹介し、その後に3.5インチ → 5.25インチの製品と続きます。
長尾製作所 SS-NMT301
2.5インチSSD/HDDを2台搭載可能
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一見するとシンプルな変換マウンタですが、内側にネジ穴が2台分空いていて、2台のSSD/HDDを搭載できるようになっています。3.5インチベイの残りが少ない場合などには便利ですね。
ただし、2台はかなり密着して搭載することになるので、基本的には発熱の少ないSSDが向いているでしょう(HDDが2台だと、発熱による不具合が心配です)。また、部品が左右別なので、取り付けには多少の手間があるでしょう。
LISPHOS 2.5 3.5 変換 マウンタ
金属製マウンタがSSD/HDDの底面に接して放熱
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2.5インチSSD/HDDの底面に接触させるようにしてネジ止めする、金属製の変換マウンタです。このようにすることで、SSD/HDDの熱が変換マウンタ全体に伝わって、放熱してくれるようになっています。なので、たとえば回転数の速くて発熱の多い2.5インチHDDをマウントさせる場合に適しているでしょう。
アイネックス HDM-34A
長いネジ穴で取り付け位置の自由度が高い製品、ヒートシンクとしての役割も
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2.5インチSSD/HDDの底面にネジ止めする製品です。見ての通りネジ穴が長く開いているので、SSD/HDDの取り付け位置の自由度が比較的高くなりますね。なので、PCケース内のケーブルレイアウトなどに応じてSSD/HDDの位置を調整したい場合などに便利です。また、金属製で、SSD/HDDの底面に接しているので、ヒートシンクとしての役割も期待できます。
変換名人 HDM-25/35P
ネジ不要のワンタッチ設計
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変換マウンタに2.5インチSSD/HDDを挟み込んで、3.5インチベイに差し込み、付属のピンで固定するだけという製品です。とりあえず装着する場合や、ドライブを頻繁に交換する場合などに便利ですね。また、取り付ける際に「ネジがない」という事態を防ぐこともできます。
ただし、材質はプラスチックなので、放熱性能は期待できません。
DSLRKIT HDD Adapter
SATAインターフェース内蔵で3.5インチHDDと完全互換、ドライブケージに対応
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SATAインターフェースを内蔵し、2.5インチSSD/HDDを装着すれば、外形寸法が3.5インチHDDと完全互換となる製品です。下の写真のように、3.5インチHDDのドライブケージに装着したい場合に役立ちますね。
また、金属製のフレームなので、放熱効果も期待できます。
ORICO 1125SS
SATAインターフェース内蔵で3.5インチHDDと完全互換、ヒートシンク形状で放熱
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SATAインターフェースを内蔵し、3.5インチHDDと外形寸法が完全互換となる製品です。ディスクの交換が前提のドライブケージに装着する場合に適応します。
そして、全体の素材が金属で、ヒートシンクの形状となっているため、放熱性能はかなり高いでしょう。熱による故障のリスクを最大限に減らしたいユーザーには最適です。
YFFSFDC 2×2.5インチHDD・SSD変換フレーム
2台の2.5インチSSD/HDDを装着可能、SATAと電源ケーブルがセット
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2台の2.5インチSSD/HDDを装着することのできる変換マウンタです。金属製のフレームなので、放熱性能が期待できます。ただし、2台のドライブは密着することになるため、やはりHDDではなくSSDの方が良いでしょう。
そして、SATAと電源ケーブルがセットになっているのが便利です。SATAケーブルのうち1本は片側がL型になっているので、PCケース内のケーブルレイアウトに応じて使い分けができます。また、電源ケーブルは、SATA 15ピンを2つの分岐するものと、ペリフェラル4ピンを2つのSATA 15ピンに分岐するもののセットなので、余っている電源コネクタに応じて選ぶことができます。
長尾製作所 SS-NMT308F(冷却ファン取付可能)
冷却ファンの取付けが可能、隣の3.5インチHDD冷却用としても使用可
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2.5インチ → 3.5インチ変換マウンタで、下部には冷却ファンを取り付けるためのネジ穴が開いている製品です。推奨の冷却ファンは下記のものです。70×70×15㎜という薄型で、中空ベアリングを採用した静音仕様となっています。このファンで思う存分、装着した2.5インチSSD/HDDを冷やすことができます。
また、ファンを逆向きに装着すれば、隣に装着した3.5インチHDDを冷却するのにも使用できます。
X-FAN 70mmファン RDL7015S
729円(税込)
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アイネックス HDM-46B
SATAインターフェース内蔵で3.5インチHDDと完全互換、完全カバーで持ち運ぶ際にも安心
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SATAインターフェースを内蔵し、3.5インチHDDと外形寸法が完全互換となる製品です。しかも、全方向がカバーされているので、ディスク交換などの際に、取り外して持ち運びやすくなっています。
ただし、全体に樹脂製となっているため、製品自体に放熱性能は期待できません。それもあってか、前後には通気孔が設けられていて、エアフローが通る設計となっています。
【3.5 → 5.25インチ】変換マウンタ おすすめ
続きまして、3.5インチ → 5.25インチの変換マウンタのおすすめ製品を紹介していきたいと思います。
アイネックス HDM-09B
3.5インチ → 5.25インチ変換のシンプル製品、コスパが優秀
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3.5インチHDDの両サイドにネジ止めし、幅を5.25インチドライブと同じにするシンプル構造のマウンタです。価格がかなり抑えられているので入手しやすいですし、ドライブの配置に困ったときのために一つ手元にあると良いでしょう。
ただし、パーツが2つあり、それぞれをネジ止めする必要があるので、その分の手間がかかります。
Cyberplugs 5インチベイ用2.5/3.5インチ変換マウンタ
3.5/2.5インチドライブを5.25インチへ変換、放熱性能の高いアルミ材質
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1つの製品で、3.5インチと2.5インチの両方のドライブに対応し、5.25インチへと変換してくれるものです(3.5インチHDDの場合は両サイドからネジ止めし、2.5インチSSD/HDDの場合は下からネジ止めします)。これなら、ドライブの配置に迷ったときなどに、フレキシブルに対応できて良いですね。
そして、素材は放熱性能の高いアルミを使用しているので、ヒートシンクとしての役割も果たしてくれそうです。
SilverStone SST-SDP10B
3.5インチドライブ1台 or 2.5インチドライブ×2台を搭載可能
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3.5インチHDDと2.5インチSSD/HDDを2台搭載可能な変換マウンタです。3.5インチHDDは、シンプルに挿入して左右をネジ止めするだけ。2.5インチSSD/HDDの場合は、2台を横に並べた状態で天板にネジ止めすることになります。2.5インチSSD/HDDをたくさん搭載したい場合は、PCケース内のスペースを最大限に有効活用できます。
ただし、上記のような取り付け方法のため、2.5インチSSD/HDDは逆さまに搭載することになります。なので、一般的なL型のSATAケーブルは使いにくくなりますね。
Hlsicnalm 5.25インチ to 3.5/2.5インチ 冷却ファンブラケット
3.5インチと2.5インチの両方に対応、下部に120㎜冷却ファンを搭載可能
3.5インチHDDと2.5インチSSD/HDDの両方に対応した、5.25インチへの変換マウンタです。3.5インチHDDは両サイドから、2.5インチSSD/HDDは下部からネジ止めします。そして、製品の下部に120㎜冷却ファンを搭載、SSD/HDDを冷却することができるのが最大の特徴です。そのために、変換マウンタの底は粗い網目のような構造となっています。
ただし、変換マウンタの素材は樹脂なので、製品自体にヒートシンクとしての効果は期待できません(冷却ファンがあるので、そんなに気にする必要はないかもですが)。
アイネックス HDM-44A
3.5インチと2.5インチの両ドライブに対応、フロントパネルの取り付けも可
3.5インチHDDと2.5インチSSD/HDDの両方に対応し、5.25インチドライブベイに装着できるようにする変換マウンタです。3.5インチHDDは両サイドから、2.5インチSSD/HDDは下部からネジ止めします。
そして、前面のパネルがオープンできる構造になっているので、ここにUSBフロントパネルやSDカードリーダーなどを設置することもできます。
ICYDOCK MB343SPO FLEX-FIT Duo
3.5インチHDDと同時にウルトラスリムタイプ光学ドライブも搭載可能、3.5インチHDDはツールレスで装着、フロントパネルも
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3.5インチHDDと同時に、ウルトラスリムタイプの光学ドライブを設置することのできる変換マウンタです。手持ちのウルトラスリムタイプの光学ドライブを、自作のデスクトップPCで活用したい場合にはありがたい製品です。3.5インチHDDは変換マウンタの突起にはめ込む構造なので、ツールレスで搭載することもできます(ネジ止めもできます)。また、前面のパネルをオープンさせれば、USBフロントパネルやSDカードリーダーなども搭載可能です。
ただし、3.5インチHDDのすぐ上に光学ドライブが配置されるので、HDDの発熱によって光学ドライブに影響が出ないかが少し心配かもです。
ORICO 1106SS-V1-BK
3.5インチHDDのホットスワップに対応
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5.25インチベイに取り付けて、3.5インチHDDをホットスワップ(PCの電源を入れたまま交換)できるようにする変換マウンタです。前面に電源スイッチと、アクセス状況を示すLDEランプがあるので、これらによって3.5インチHDDの電源を確実に切ってホットスワップすることができます。
おわりに
今回は2.5インチSSD/HDDまたは3.5インチHDDを変換して、3.5インチベイまたは5.25インチベイに取り付けられるようにするマウンタを紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
上記のように、一口に変換マウンタと言っても、付加機能のある製品もたくさんあって、なかなか奥が深いですし、自作PCの大きな楽しみのひとつですね。これらの活用を考えて、いろいろと工夫して自分なりの1台を組み上げてください。