前回の記事ではGoPro HERO7 Blackの熱暴走フリーズ対策(ヒートシンクの貼付け、バッテリーの取外しなど)について書き、その最後でジンバル Hohem XG1でのバイクへのマウントについて少し触れました。
今回は、そのHohem XG1へのマウントの詳細を紹介しつつ、ジンバル有り/無しで撮影した動画を比較して、ブレに対しどれくらいの効果があるのかを検証してみたいと思います。
目次
3軸ジンバル Hohem XG1を使用
Hohem XG1は3軸が320°の範囲で可動するジンバル
Hohem XG1は、3軸(パン・チルト・ロール)のジンバル。それぞれ320°の範囲で可動し、ラフな路面による振動や手ブレを吸収してくれます。3軸の角度やフォロースピードなどは、スマホに「Hohem GimSet APP」をインストールし、Bluetooth接続することで細かくコントロールすることができます。
底面には1/4インチねじ穴があり、付属の三脚(折りたたむとスティック状になる)はもちろん、一般的なカメラアクセサリーを装着することが可能。また、付属のパーツを取り付けてGoProマウントにすることもできます(1/4インチねじ穴とは排他使用)。
バッテリーの持続時間は約1.5時間と長くはないですが、USBポートから充電しながら使用することが可能。筆者もUSBケーブルを接続して、外部からの電源を併用しています。
GoPro HERO7 Blackの取付けには、自作のプラスチックパーツを使用
GoPro HERO7 BlackのHohem XG1への取付けは、付属の金属バーではなく、自作したプラスチックパーツを使用しています(余計な穴が空いているのは試行錯誤の結果…)。
GoPro HERO7 Blackには、外部から電源を取るためのUSBケーブルを常時接続させるのですが、その状態でHohem XG1に取り付けようとすると、ロールを180°回転させる必要があります(下の写真参照)。ただし、これだとレンズとロール軸の位置が遠くなってしまいます(それでも、撮影は可能ですが…)。
そこで、自作したプラスチックパーツを用いることに。こうすると、GoPro HERO7 Blackのレンズとロール軸の位置が遠くなりすぎないで済みます(この方がロール方向のブレに対して強いのかなと思いまして…)。
なお、自作プラスチックパーツの裏側には、キズ防止のためのウレタンシートが貼り付けてあります。
RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットも導入(夜景の撮影のため)
筆者は当初から「バイクの燃料タンクにマウントして撮影したい」と思っていました(タンクマウントのアングルがお気に入りなのです)。そして、GoPro HERO7 Blackの手ぶれ補正機能「HyperSmooth」と、Hohem XG1を併用すれば、十分に滑らかな映像を撮ることができると考えていました。
しかし、夜景を撮影する場合なのですが、タンクマウントだと路面の凹凸がかなり影響するようで、映像にはかなりのブレが…(検証映像はこの記事の後半に掲載)。その解決のために、RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットを導入しました。
なお、GoPro HERO7 BlackとHohem XG1の重量のせいなのか、RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットは結構グラグラして不安定で、扱いにくいと感じました。そのため、ブラケットの間にウレタンシートを挟んでいます。
試しにチェストマウントにしてみたところ、GoPro HERO7 Blackの「HyperSmooth」とHohem XG1の併用だけで、十分にスムーズな映像を撮ることができました。やはり、人体のブレ補正機能は優秀です。
完成(GoPro HERO7 Black + Hohem XG1 + RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケット)
こうして、冒頭でも載せた写真のような、GoPro HERO7 Blackとジンバル Hohem XG1、そしてRCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットの組み合わせが完成しました。
RAM MOUNTSでバイクの燃料タンクにマウント
前述のように、筆者はタンクマウントにしたかったので、以下のようなRAM MOUNTS(ラムマウント)各種を購入しました。ラムマウントは使いやすくて、とっても便利ですね。ちなみに、バイクはBMW R1150RSです。
RAM MOUNTS(ラムマウント) マウント部 カメラマウント(小ベース有り) ブラック RAP-B-366U
1,065円(税込)
出典:www.amazon.co.jp
RAM MOUNTS(ラムマウント) アーム部 標準アーム アルミ 約93mm RAM-B-201U
1,500円(税込)
出典:www.amazon.co.jp
RAM MOUNTS(ラムマウント) ガソリンタンクベース(ラージ) 汎用 KAWASAKI、BMW RAM-B-411U
3,707円(税込)
出典:www.amazon.co.jp
撮影した動画を検証(日中の撮影、夜景の撮影)
ここからは、検証動画を紹介します。以下の3パターンを、日中の撮影と夜景の撮影のそれぞれで試しました。
日中の撮影では、いずれもほとんどブレなし
結論から言うと、見出しにあるように、日中の撮影では3パターンのいずれもほとんどブレなしという結果になりました。
GoPro HERO7 Black「HyperSmooth」だけでも、ブレはほとんど気になりません。HyperSmoothは、とても優秀ですね。
ブレは、上記①の場合とほとんど変わらない印象です。
なお、Hohem XG1を使用した場合、カーブでもカメラを水平のままを保とうとする動きをするので、バイクの方が斜めに映ります。
こちらも、風景のブレはほとんどありません。ただし、RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットを使用した場合は、そのシリコンクッションにより、路面に対するGoPro HERO7 Blackの揺れがかなり吸収されるため、映像ではバイクの揺れが大きく映る結果となりました。
そして、観察力の鋭い人は気づいているかもしれませんが、トンネル内の暗い空間では、3パターンでブレに差が出ています。これについては、以下の夜景の撮影でよりハッキリしますよ。
夜景の撮影では、ブレに差が出た
夜景の場合、ブレの度合いにかなりの差が出ました。ブレが気にならず、不自然な感じがしないで見られるのは、③ GoPro HERO7 Black「HyperSmooth」+ Hohem XG1 + RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットの映像だと思います。
常にかなりのブレが出てしまい、全体的に滲んでいるようにも見えます。これは気になります。
上記①よりはマシですが、やはり細かなブレが出ています。「夜景を鑑賞する」というレベルには至ってないですね。
ブレはほとんど気にならず、建物の輪郭やネオンがキレイに写っていると思います。これだけ撮れれば十分ではないでしょうか。
夜の首都高ツーリング動画
③ GoPro HERO7 Black「HyperSmooth」+ Hohem XG1 + RCGEEK 自転車用耐衝撃ブラケットで撮影した、夜の首都高をツーリングした動画です。首都高速11号台場線(下り)のレインボーブリッジを通ったところ。夜景がとてもキレイなスポットですよね。
おわりに
「夜景のキレイなツーリング動画を撮りたい」と思ってGoPro HERO7 BlackとHohem XG1を購入したものの、熱暴走によるフリーズや(↓前回の記事を参照)、夜間撮影時のブレなど、思わぬ問題に直面してしまいました。
それらの解決のために、いろいろと試行錯誤をして、最終的には何とかなったように思います。その経験を書いたこの記事が、少しでも参考になれば嬉しいです。