勤務先や学校などでスマホなどのバッテリー切れを起こさないために便利なのが、モバイルバッテリーですね。そんな日常使いにちょうど良いのが、5,000mAhの小型モバイルバッテリーです。
そこで今回は、5,000mAhの小型モバイルバッテリーを選ぶ際のポイントをいくつか説明してから、おすすめの製品をいくつか紹介したいと思います。
目次
そもそも「5,000mAh」って、どれくらいなの?
選び方の前に、まずは「5,000mAh」がどれくらいのものなのかについて見ていきます。
5,000mAhはスマホを約1回充電できて日常使いに最適
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バッテリーの容量を表す単位は「mAh(ミリアンペアアワー、ミリアンペア時)」。この「Ah」は「電流(A)×時間(h)」という意味で、5,000mAhのバッテリーなら「5,000mAの電流を1時間流せる」ということになります。
そして、バッテリーの容量と、スマホに充電できる回数の目安は、次のようになります(使用状況等により、実際の充電回数は異なります)。
このように、5,000mAhのモバイルバッテリーは、スマホに約1回の充電をすることができます。なので、常にカバンの中に入れておいて、もしスマホの充電が切れた場合にそのモバイルバッテリーで充電する、という感じで使うことができます。
5,000mAhは小さく、軽く、薄いので持ち運びやすい
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モバイルバッテリーは、容量が大きくなれば外形寸法も大きくなり、重量も増えています。もちろん、容量が大きい方がいざというときの安心感はあるかもしれませんが、そのためにいつも大きくて重いモバイルバッテリーを持ち歩くのは、やはりしんどいですね…。
その点、5,000mAhのモバイルバッテリーは小さく、軽く、薄いものが多いので、そこまで邪魔にならず、重さも苦になりません。なので、常にカバンの隅に入れておくという使い方ができます。
5000mAh程度の小型モバイルバッテリーの選び方
ここからは、5,000mAhの小型モバイルバッテリーを選ぶ際のポイントを見ていきます。
USB-Cポート搭載 & USB PD対応の製品がおすすめ
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モバイルバッテリーに搭載されているUSBポートの種類には、USB Type-A(USB-A)、USB Type-C(USB-C)、microUSB(USB micro B)があります。
■USB-A
最も一般的で、「USB」と言うとこのUSB-Aを示す場合もあります。
■microUSB
既に廃れつつあります(搭載している製品もありますが、ほぼ互換性のため)。なので、microUSBにこだわる必要はありません。
■USB-C
比較的新しい規格で、既に一般的になっていますね。また、モバイルバッテリーに搭載されているUSB-Cの多くはUSB PD(USB Power Delivery)に対応し、18Wや20Wなどの高出力によって従来よりも速い充電が可能です(出力W数は製品によって異なります。詳しくは後述)。
なので、これから購入するならUSB-Cポートが搭載されている製品が良いでしょう。ただし、少し古い製品の中には「USB-Cは搭載しているが、USB PDには対応していない」というものもあるので、この点は要確認です。
なお、USB-Cポートが搭載されているモバイルバッテリーは「基本的にUSB-Aポートが搭載されていて、さらにUSB-Cポートも搭載されている」という仕様となっています。なので、USB-AポートとUSB-Cポートの両方を使えば、2つのデバイスを同時に充電することができます。
USB-Cのコネクタは、従来のUSB-Aよりも小さくなっています。また、USB-Cは上下左右が対照の形状であるため、向きを気にせずに接続できます(USB-Aでは「向きが逆で差し直し」ということがよくありましたが、USB-Cでは解消されています)。
USB PD(Power Delivery)とは?
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これは、USB Type-Cに対応した給電規格で、理論上では最大100W(20V/5A)という大きな給電能力をもっています。
実際のモバイルバッテリー製品の給電能力は18Wや20Wなどですが、それでも従来のUSB急速充電(12W〔5V/2.4A〕など)と比べてかなり速くなります。
出力W(ワット)が大きいほど速い充電が可能
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バッテリーの出力を表す単位は「W(ワット、仕事量)」で、製品によって18W、20Wなどと違っています。そして、この数値が大きいものほど速く充電できるので、充電時間を短縮したいなら、なるべく出力W(ワット)の大きいモデルを選びましょう。
なお、一部では、W(ワット)ではなく「A(アンペア)」で示している場合もあります。「電圧(V)×電流(A)=電力(W)」なので、たとえば5V×2.4A=12Wということです。
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米Qualcomm(クアルコム)社が開発した、高速充電の規格です。速くするポイントは電圧。通常のUSB充電では5V固定のところを、Quick Charge 3.0では3.6V~20Vの範囲を200mV単位で変動させ、そのバッテリーの性能や状態、温度などに応じて最適な電圧を供給することでロスを減らし、高効率な充電を実現しています。
たとえばUSB充電器で、従来の5V/1A製品と比べた場合、Quick Charge 3.0対応製品は約4倍も高速で充電が可能というデータもあります(充電比率80%程度までの充電を想定)。
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入力W数(モバイルバッテリーへの充電性能)も重要
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出力と同じくらい重要なのが、バッテリー本体への充電(入力)速度です。こちらも出力と同様に、「W(ワット、仕事量)」の大きさで決まります。
入力W(ワット)が大きいと充電が早く終わるので、たとえば何か別のことをしている間に「あっ、もう終わってる」という感じになって、モバイルバッテリーをすぐに使えるようになります。やはり使いたいときに使えるというのは、余計なストレスがなくなって快適になるので、この点は要チェックですね。
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少し古いUSB充電器だと、出力が12W(5V / 2.4A)くらいしかありません。これだと、モバイルバッテリーへの充電にそれなりの時間が必要となります。
なので、USB充電器をQuick Charge 3.0またはPD(Power Delivery)を用いた18W以上のものにすると、モバイルバッテリーへの充電が速くできるので、こうしたものがおすすめです。
薄型タイプ・スティックタイプなども考慮しよう
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モバイルバッテリーの中には、携帯性を考慮して、薄型タイプやスティックタイプなどの製品が出ています。なので、自分がよく利用するシーン(たとえば「パンツのポケットに入れる」、「カバンの隙間に書類と重ねて入れる」など)を思い出して、それに適したタイプのものを選びましょう。
USBケーブル・コンセントプラグ・LEDライトなどを内蔵している製品も考慮しよう
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モバイルバッテリーには、USBケーブルやコンセントプラグ、LEDライトなど、付加的な機能を有しているものがあります。こうした機能を有した製品なら、その機能のためのデバイスを別途携帯しなくても済むので、利便性が高まりますね。
【シンプル機能】5,000mAhモバイルバッテリー おすすめ
ここからは、5,000mAhモバイルバッテリーのおすすめ製品を紹介していきたいと思います。
まずは、付加機能のないシンプルな製品を紹介し、その後に付加機能のある製品と続きます。
第1位:TNTOR WT-H330-TC
【USB-Cポート、最大出力12W、最大入力10W】胸ポケットなどにも入るわずか6㎜の薄型、スタイリッシュなビジネスデザイン、パススルー機能搭載
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厚みがわずか6㎜しかない、極薄の製品。縦横のサイズも小さいので、シャツの胸ポケットや小さめのブリーフケースの中に入れても、嵩張らなくて良いですね。表面の素材は 高品質のスチールで、滑らかな質感の仕上がり。スタイリッシュなビジネスデザインで、ミーティングルームな外出先での打ち合わせの場面などでも、違和感なく馴染みそうです。
また、パススルー充電(バッテリー本体の充電をしながら、他のデバイスの充電も行う)にも対応しています。そして、USB-Cポートも搭載しています。ただし、USB PDには対応しておらず、最大出力は12W、最大入力は10W(充電完了までの時間の目安は約 3.3時間)となっています。
第2位:Anker PowerCore III 5000
【USB-Cポート、最大出力12W、最大入力10W】スタンダードなモバイルバッテリー
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外形寸法がカードより少し大きいくらいの約103×63×14㎜という製品。使い勝手と携帯性のよい、スタンダードなモバイルバッテリーです。尖ったスペックはありませんが、全体的に無難にまとまっているので、「これを買っておけば、とりあえず大丈夫」という安心感のある製品と言えるでしょう。
そして、USB-Cポートは搭載していますが、USB PDには対応していません。それもあってか、最大出力は12Wにとどまります。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてグリーン、パープル、ピンク、ホワイトもあります。
第3位:TNTOR PowerPod
【USB-Cポート、最大出力12W、最大入力12W】超軽量でコンパクトな口紅型のモバイルバッテリー
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口紅型のモバイルバッテリーで、外形寸法は75.5×35.5×25.5㎜。この形状とサイズ感なら、カバンの隙間などに入れて持ち運びやすいですね。
そして、USB-Cポートは搭載していますが、USB PDには対応していません。それもあってか、最大出力は12Wにとどまります。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
第4位:Anker PowerCore 5000
【最大出力10W、最大入力10W】スティックタイプ(Φ33×108㎜)、超軽量でコンパクト
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スティックタイプのモバイルバッテリーで、外形寸法はΦ33×108㎜です。この形状とサイズ感なら、カバンの隙間などに入れて持ち運びやすいですね。ポケットやカバンの中にあっても気づかないほど、です(メーカー)。
ただし、USB-Cポートは搭載しておらず、USB PDにも対応していません。それもあってか、最大出力は10Wにとどまります。
第5位:エレコム DE-C17L-5000BK
【USB-Cポート、USB PD対応、最大出力18W、最大入力15W】低電流モードを搭載、キズが付きにくい凹凸加工
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USB PDに対応した製品で、USB-Cポートから最大18Wで出力し、同ポートで最大15Wの入力ができます(15WのUSB PD充電器を用いた場合、約1時間30分でモバイルバッテリー本体への充電が完了します)。
そして、Bluetoothイヤホンなど充電電流の小さいデバイスを最適な電流で充電することができる低電流モードを搭載しています(ボタンを3秒以上長押しで、低電流モードになります)。また、表面はキズが付きにくい凹凸加工となっています。
モバイルバッテリーは通常、充電先デバイスのバッテリーが満タンになると、出力が小さくなったことを感知して自動的に電源がOFFになるようになっています。
この仕様が、Bluetoothイヤホンなど充電電流の小さいデバイスの場合は、問題になります。充電電流が小さいと、モバイルバッテリーの出力も小さいので、モバイルバッテリーの電源がすぐにOFFになって、デバイスの充電ができないのです。
この問題を回避するのが、低電流モードです。このモードでは、モバイルバッテリーの出力が小さくても電源をOFFにせずに(ONのままにして)、充電電流の小さいデバイスでも充電し続けることができます。
第6位:オウルテック OEC-LPB5018-BK
【USB-Cポート、USB PD対応、最大出力20W、最大入力18W】丸みが特徴の外観、手触りの良いラバーコーティング、パススルー充電にも対応
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外観としては、コロッとした丸みが特徴です。全体にラバーコーティングが施されているので、べたつかないサラサラ感で、手触りが良くなっています。そして、USB PDに対応し、USB-Cポートから最大20Wで出力し(iPhone 15のバッテリーの最大50%を30分で充電可能)、同ポートで最大18Wの入力ができます。
また、パススルー充電(バッテリー本体の充電をしながら、他のデバイスの充電も行う)にも対応しているので、時間がないときなどに便利ですね。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイト、グラデーション、オーロラもあります。
【付加機能あり】5,000mAhモバイルバッテリー おすすめ
続きまして、5,000mAhモバイルバッテリーで付加機能のある製品のおすすめを紹介していきたいと思います。
第1位:Anker Nano Power Bank
【USB-C一体型(折りたたみ式)、USB-Cポート、USB PD対応、最大出力22.5Wまたは18W、最大入力18W 】ケーブルレスで充電、パススルー機能搭載 ※USB-Aポートはなし
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折りたたみ式のUSB-Cプラグが一体型になった製品。なのでケーブルレスでの充電が可能です。USB-Cプラグは、根元が少し長い形状となっているので、スマホにケースを着けたままでも充電をすることができます。USB PDに対応し、USB-Cポートから最大18W(Huaweiの一部のモデルでは最大22.5W)で出力し、同ポートで最大18Wの入力ができます
また、パススルー充電(バッテリー本体の充電をしながら、他のデバイスの充電も行う)にも対応しています(パススルー時の最大出力は15W)。なお、USB-Aポートは搭載されていないので、USB-Cケーブルを使用する必要があります。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてグリーン、グレイッシュブルー、パープル、ホワイトもあります。
第2位:FLYARROW k6
【Lightningプラグ内蔵(収納式)、USB-Cケーブル直付け、USB-Cポート、最大出力10.5W、最大入力10.5W】LEDライト搭載、スタンド機能もあり ※USB-Aポートはなし
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USB-Cポートに加えて、直付けのUSB-Cケーブル、Lightningプラグ(収納式)が内蔵された製品です。Lightningプラグがあるので、iPhone 14以前の機種にそのまま充電することができます。また、LEDライトが搭載されているので、暗い場所でもすぐに照らすことができます。さらに、スタンドも付いてるので、iPhoneを充電しながら立たせることが可能です。
ただし、USB PDには対応しておらず、最大出力は10.5にとどまります。また、USB-Aポートは搭載されていません。
第3位:Anker 511 Power Bank(PowerCore Fusion 30W)
【USB-Cポート、最大出力22.5Wまたは20W、最大入力10.5W】コンセントプラグ(折りたたみ式)一体型でUSB充電器(30W)としても使える、小型デザイン、ストラップ付き ※USB-Aポートはなし
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コンセントプラグ(折りたたみ式)一体型で、USB充電器(30W)としても使える製品です。なので、コンセントに繋ぎながらなら、スマホだけでなく、MacBook Airにも充電可能となります。そして、外形寸法は約78×44×31㎜(コンセントプラグ部を除く)という小型デザインなので、ポーチやミニバッグなどにもすっぽり収まります。また、手に掛けられるストラップ付きで、外出先でも快適に利用できます。
なお、USB PDには対応していませんが、それでも出力は最大20W(Huaweiの一部のモデルでは最大22.5W)となっています。また、USB-Aポートは搭載されていません。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてグリーン、パープル、ブルー、ホワイトもあります。
第4位:Anker PowerCore Fusion 5000
【最大出力15W、最大入力10.5W】コンセントプラグ(折りたたみ式)一体型でUSB充電器としても使える、USB-Aポートが2基
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モバイルバッテリーだけでなく、USB急速充電器としての機能も兼ね備えた製品。本体の折りたたみ式コンセントプラグにより、本体のバッテリーと、接続したモバイル機器を充電できます。
また、この容量クラスでは珍しく、出力ポートとしてUSB-Aが2基搭載されています。これなら、USB急速充電器として利用する際の利便性が上がりますね。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
おわりに
今回は5,000mAhのモバイルバッテリーのおすすめ製品を、付加機能の“あり”“なし”別で紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
スマホのバッテリーが切れたときのあの孤独感・絶望感は、本当につらいものがあります。それを二度と味わいたくない人は、上記を参考にして5,000mAhのモバイルバッテリーを入手し、そっとカバンの隅に入れておいてくださいね。