
筆者が以前に使用していたiPhone 7は、何かあったときの予備として手元に残してあります(ちなみに、現在メインで使っているのはiPhone 12 mini)。なのですが、そのiPhone 7のバッテリーがかなり劣化しているため、いざというときにまともに使えないかも…。
というわけで、iPhone 7のバッテリー交換をしてみました。今回は、このことについて書いてみたいと思います。
目次
iPhone 7の状態
全体像

2016年9月に発売されてすぐに購入したiPhone 7です。筆者的には、初のiPhoneでした。モバイルSuicaが使えるようになるのをずっと待っていたからです。
特にぶつけたり落としたりはしていないのですが、気がついたら画面の下部に液晶の滲み(割れ?)のようなものが横位一文字に出ていました。今回は、予備ということで、これはスルーします。
ちなみに、一見するとブラックのように見えますが、実際はシルバーのモデルで、黒縁の保護フィルムと、黒のホームボタンカバーを付けています。
バッテリーの状態

とにかくバッテリーがすぐになくなります。「設定」からバッテリーの状態を見ると、「お使いのバッテリーは著しく劣化しています」というメッセージが出ていて、最大容量は73%になっていました。

Macに接続してcocountBatteryで見てみると、Designe Capacityが71.2%にまで低下していました。
交換用バッテリーを購入
選んだのは3,300mAhという大容量の製品

出典:www.amazon.co.jp
LCLEBM iPhone 7 対応 バッテリー 3300mAh 大容量 交換用 バッテリー PSE準拠 — 標準工具セット付き iPhone 7専用
2,099円(税込)
Amazonで購入しました。この製品にした最大の理由は、容量が3,300mAhと大きいのと、防水シールが付属していることです。
ただし、容量3,300mAhというのは、怪しいと思っています。こうした大容量の表示が本当なのかの検証もしてみたくて、この製品を選んだという部分もあります(結果は後ほど!)。
開封

交換用バッテリーのパッケージは、こんなんでした。シンプルで、悪くないと思います(怪しさは特に感じませんでした)。

中身はこちらです。製品説明にあったとおり、バッテリー(3,300mAhと表示)、精密特殊ドライバーの先が3種類(+、★、Y)、ドライバーのグリップ、ピンセット、SIMピン、吸盤、ビック、オープナー、バッテリー用両面テープ、防水シールです。
さらに、分解動画URLのQRコードも入っていました。説明書は付属していないので、この動画を見て作業してください、ということのようです。
iPhone 7のバッテリー交換作業
画面を外す

まずは、保護フィルムを外しました。「ホームボタンカバーは外さなくてもいいかな」と思って、そのままです。

ホームボタンの下にある2本のネジを外します。ドライバーは★です。

簡単に外れました。
ネジは、どこのネジなのか分からなくならないよう、順番に置いていきました(写真は取り忘れました)。

とりあえず、画面の左下に吸盤を付けて引っ張ってみました。しかし、全然開く気配はありません。

なので、ドライヤーで温めてみることにします。
その後、吸盤の位置を変えてみたり、再度ドライヤーで温めてみたりなど、40分以上も格闘しました。

そうして、ようやく画面の左上にピックを入れることができました。
これは、かなり大変でした。左手でiPhone 7を持ち、右手で吸盤を引っ張った状態で、少し開いたところに右手親指の爪を入れてずらして隙間を広げ、左手をピックに持ち替えてその隙間に差し込みました。このときほど「もう一人いれば!」または「腕がもう一本あれば!」と思ったことはありません。

差し込んだピックを少しずつずらしていきます。一周したら、次はもう少し奥まで入れてずらしていき、オープナーも併用して、ときどき捻るようにして隙間を広げています。
ちなみに、ホームボタンカバーはドライヤーの熱で取れてしまいました(最初から取って置くべきでしたね)。

ようやく画面が開きました。ここまでに50分以上もかかってしまいました。

端には、防水シールの残りカスがあるので、取っておきます。
これのせいで、なかなか隙間が開かなかったんですね。




残りカスが全部とれました。
液晶とバッテリーのコネクタを外す

中央付近にコネクタカバーがあるので、この4本のネジを外します。

使用するドライバーはYです。

右下のネジだけ少し長いです。

カバーが外れました。

この3つのコネクタを外します。少し分かりづらいですが、右下のコネクタは2つが重なっています。

バッテリーのコネクタが外れました。

続いて、液晶の2つのコネクタが外れました。

上部右のコネクタカバーを外します。

使用するドライバーは+です。コネクタカバーが外れました。

そして、コネクタを外します。

画面が完全に外れました。
TAPTIC ENGINEを外す

バッテリーの下にあるTAPTIC ENGINEを外します。

まずは、TAPTIC ENGINEの下にあるコネクタカバーを外します。ドライバーは+です。

カバーを外すと、TAPTIC ENGINEのコネクタが見えるので、これを外します。

コネクタが外れました。

TAPTIC ENGINEを固定している3本のネジを外します。

使用するドライバーは+です。TAPTIC ENGINEが外れました。
バッテリーを外す

バッテリーを留めている両面テープの端の部分をめくります。

ピンセットを使ってめくりました。

そして、iPhone 7を横向きにして、めくった両面テープの端を右に引っ張ります。
しかし、なかなか取れません。無理に引っ張ると、両面テープが切れてしまう恐れがあるので、

裏側から、両面テープをドライヤーで温めてみることにしました。

片方はキレイに取れました。

しかし、もう片方は千切れそうです。
そのため、バッテリーの下にオープナーを入れて隙間を広げたり、ドライヤーで温めたりして、

何とかバッテリーを外すことに成功しました。

バッテリーの下にオープナーを入れたため、こんなキズが付いていました。
新しいバッテリーを取り付ける

新しいバッテリーを取り付けていきます。

バッテリーを裏返して、とりあえず両面テープを当ててみます。
両面テープの向きは、細くなっている方が上で、青いフィルムがバッテリー側で良さそうです。

青いフィルムを剥がして、両面テープが付きました。

バッテリーを表に戻すと、こんな感じ。

バッテリーの下にある青いフィルムを剥がします。

青いフィルムを剥がしました。

両面テープを折り返して、バッテリーにくっつけます。

もう片方も、同じように折り返してバッテリーにくっつけました。

新しいバッテリーを仮置きしてみました。
仮組み・動作確認

そのまま元に戻してもいいのですが、とりあえず仮組みして、動作確認をすることにしました。
バッテリーの状態を見てみると、最大容量は100%になっていました。バッテリー交換は成功みたいです。
また、ホームボタン、TouchID、インカメラなども正常に動作しています。
しかし、

Macに接続してcocountBatteryで見てみると、Full Charge Capacityは2,300mAhしかありませんでした。製品説明には3,300mAhとあったのに、全然足りない!
また、Manufacture dateを見てみると、2019-12-23となっていました。けっこう古いです!
まあ、でもバッテリーが新しくなって、まともに使えるようになったので良しとしましょう。
防水シールの貼り付け・本組み・交換完了

バッテリーを両面テープで完全に貼り付けてから、防水シールを貼り付けます。

防水シールを貼り付けました。
そして、逆の手順で下に戻していきます。

バッテリー交換が完了しました。

黒縁の保護フィルムと黒のホームボタンカバーを戻したら、すべて完了す。
おわりに
以上のように、iPhone 7のバッテリー交換作業は、iPhone 7を壊すこともなく、無事に成功しました。しかし、バッテリー容量は3,300mAhと表示されていたのに、実際には2,300mAhしかないという事態に見舞われました。薄々は「まあ、そんなもんだろうなー」とは思っていましたが…。
この記事が、iPhoneのバッテリー交換を検討されている人たちの少しでも役に立てば嬉しいです。



