スマホで動画の視聴やゲームをし続けていたりすると、スマホが発熱してきて画面がカクカクしたりすることってありますよね。そんなときに試してみたいのが、スマホ冷却ファン(スマホクーラー)です。
というわけで今回は、スマホ冷却ファンの仕組みや購入する際のポイントなどについて説明したうえで、市販されている製品のうちのおすすめを紹介してみたいと思います。
目次
スマホ冷却ファン(スマホクーラー)の仕組み
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スマホ冷却ファンは、ただ単にスマホにファンが風を当てているわけではありません。ポイントとなるのは、ペルチェ素子(下図参照)が使われているということです。
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ペルチェ素子とは、板状の半導体熱電素子のひとつで、異なる金属または半導体を接合して電流を流すと、吸熱および発熱(熱の移動)が起こる現象(ペルチェ効果)を発生させてくれるものです。なので、ペルチェ素子に電流を流すと、一方の面は冷たくなって、もう一方の面は熱くなります。
ちなみに、この「ペルチェ」は、発見者であるフランスの物理学者、ジャン・シャルル・ペルチェの名前から来ています。
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スマホ冷却ファンは、ペルチェ素子に電流を流し、素子の冷たくなる面とアルミ板をスマホに当てて冷却し、発熱する面には冷却フィンを装着して冷却ファンで風を送って放熱する、という仕組みになっています(上の写真)。
ちなみに、ネッククーラーなどのウェアラブルエアコンなんかでも、ペルチェ素子が使われていますね。
スマホ冷却ファン(スマホクーラー)の選び方
それではここから、スマホ冷却ファンの選び方について見ていきたいと思います。
内蔵バッテリーの有無で選ぶ
電源ケーブル接続タイプは小さくて軽い(ただし、ケーブルが邪魔になることも)
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スマホ冷却ファンは、基本的には、電源用のUSBケーブルを接続して使用します。このタイプは内蔵バッテリーがない分、小さくて軽いのがメリット。
ただし、常にケーブルに繋がれている状態なので、状況によってはケーブルが邪魔に感じることもあるでしょう。
バッテリー内蔵タイプはケーブルレスでスッキリ(ただし、大きくて重い)
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製品の中には、バッテリーを内蔵しているものもあります。こうした製品なら、充電さえしておけばケーブルなしで使うことができて、かなりスッキリしますね(もちろん、ケーブルを接続しながらの使用も可能)。
ただし、バッテリーの分だけ本体が大きくなって、重量も大きくなります。
なので、ケーブル有りでも小さくて軽い方がいいのか、内蔵バッテリーの分だけ大きくて重くてもケーブルなしの方がいいのか、という観点で製品を選ぶと良いでしょう。
スマホへの装着方法で選ぶ(クリップ式、マグネット式)
クリップ式は汎用性が高い(ただし、クリップが邪魔になることも)
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伸縮するクリップで、スマホを挟んで固定するタイプです。クリップの開く範囲内であれば、どんなスマホでも挟むことができるので、汎用性が高いです。
ただし、クリップの先がスマホの画面から飛び出してしまうので、状況によっては、これが邪魔に感じることもあるかもしれません。
マグネット式は簡単装着(ただし、基本的にiPhone 12以降)
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スマホとの接触面にマグネットが仕込まれていて、iPhone 12以降のMagsafeに吸着することで固定するタイプです。簡単に装着できますし、クリップ式のようにクリップが飛び出すこともありません。また、装着する向きが自由になるので、電源用のUSBケーブルを好きな向きにすることができます。
ただし、基本的には、iPhone 12以降(MagSafeに対応している機種)限定で使うことになります。
なお、製品の中には、スマホの背面に両面テープで貼り付けるメタルリングが付属していて、それを使ってスマホ冷却ファンのマグネットを吸着させるものもあります。
また、取り外し可能なクリップが付属していて、クリップ式としても使える製品もあります(下の写真)。
MagSafeは当初、MacBookの電源ケーブルの規格でした。これは、電源ケーブルのコネクタがマグネットで吸着していて、もし電源ケーブルに足を引っ掛けてしまっても、コネクタのマグネットが外れて、MacBook本体がデスクなどから落下するのを防止するという、安全性に配慮したものです。
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この技術が、iPhone 12以降で形を変えて採用されました。こちらは、iPhone内部の充電コイルの周囲にマグネットが配置されていて、そこに充電器のマグネットが吸着し、確実に(位置がずれることなく)充電できるようにする、というものです。
このマグネットを活用して、今回紹介するスマホ冷却ファンのようなさまざまなアクセサリーを装着することができます。
【バッテリー内蔵タイプ】スマホ冷却ファン おすすめランキング
それではここから、スマホ冷却ファンのおすすめ製品をランキング形式で紹介していきたいと思います。まずは、バッテリー内蔵タイプの製品を紹介し、その次に電源ケーブル接続タイプと続きます。
前述していますが、バッテリー内蔵タイプはケーブル接続なしで使用できて、スッキリします。ただ、本体が比較的大きくて重量もあるので、ずっと持ち続けていると多少手が疲れるかもしれませんね。
第1位:Hudifeni FBM-冷却スマホクーラー
1,300mAhバッテリー内蔵、2時間の使用が可能、クリップ式(5~7.5インチのスマホに対応)
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1,300mAhのバッテリーを内蔵し、2時間の使用が可能な製品。充電はUSB-Cケーブルで行い、5V/2Aの急速充電にも対応しています。もちろん、USB-Cケーブルを接続したまま使用することもできます。装着方法はクリップ式で、5~7.5インチのスマホに対応しています。
第2位:Hudifeni F31
1,200mAhバッテリー内蔵、約3時間の使用が可能、クリップ式(幅62~92㎜のスマホに対応)、ノイズレベルは約30dB
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1,300mAhのバッテリーを内蔵し、約3時間の使用が可能な製品。もちろん、USBケーブルを接続して、充電しながら使用することもできます。装着方法はクリップ式で、幅62~92㎜のスマホに対応しています。
冷却ファンの回転数は9000rpmですが、ノイズレベルは約30dB(郊外の深夜・落ち葉の音くらい)と静音性が比較的高くなっています。
第3位:MAKLI スマホ 冷却ファン バッテリー内蔵
2,980円(税込)
1,300mAhバッテリー内蔵、90分間の使用が可能、クリップ式(幅67~81㎜インチのスマホに対応)、5V/2AのACアダプターが付属
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1,300mAhのバッテリーを内蔵し、90分間の使用が可能な製品。充電はUSB-Cケーブルで行い(ケーブルは付属)、ケーブルを接続したまま使用することもできます。装着方法はクリップ式で、幅67~81㎜のスマホに対応です。
そして、5V/2Aの電源アダプターが付属しているので、この製品だけで充電も可能となります。アダプターはスマホの充電にも使えるので、使い勝手が向上しそうです。
第4位:LICHIFIT EPSP2019B
大容量2,000mAhバッテリー内蔵、RGBライト搭載、クリップ式(4.7~7.5インチのスマホに対応)、比較的スリムなデザイン
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2,000mAhのバッテリーを内蔵した製品(使用時間については記載なし)。この容量は、他と比較してなかなか大きいですね。充電にはUSB-Cケーブルを用い、ケーブルを接続したままでの使用もできます。RGBライトを搭載し、使用中には発光します。
装着方法はクリップ式で、4.7~7.5インチのスマホに対応。そして、バッテリー内蔵タイプの中では、比較的スリムなデザインではないでしょうか。
第5位:RICQD スマホ冷却ファン MagSafe対応
大容量2,000mAhバッテリー、バッテリーは取外し可、LEDデジタルディスプレイ、マグネット式 & クリップ式、メタルプレートが付属
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比較的大きい2,000mAhの取外し式バッテリーが付属した製品(レビューには、2~3時間の使用が可とあり)。バッテリーを外して軽くコンパクトにして、モバイルバッテリーから給電しながら使う、というのもアリです。
冷却モードと温度を表示できるLEDデジタルディスプレイも搭載しています。冷却モードは強力モード/静音モード/定温モード(10~13℃に自動調整)の3つとなっています。装着方法はマグネット式とクリップ式に対応。マグネット式とする場合は、メタルプレートが付属しているので、MagSafe非対応のスマホにも対応します。
第6位:Becamotto X111
4,999円(税込)
1,800mAhバッテリー、バッテリーは取外し可、冷却モードは7段階、LEDデジタルディスプレイ、マグネット式
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1,800mAhの取外し式バッテリーが2つ付属した製品。バッテリーは1つ約90分使用でき、これを交換できるので、約180分の使用が可能となります。専用充電器も付属しています。
7段階の冷却モードがあり、発熱の度合いや使用環境に応じて設定できます。静音モードでのノイズレベルは25dB程度に抑えられています(約30dBで、郊外の深夜・落ち葉の音くらい)。LEDデジタルディスプレイには、バッテリー残量・温度・冷却モードが表示されます。
装着方法はマグネット式のみ。なので、iPhone 12以降のMagSafe対応機種か、メタルリング(別売り)を貼り付けての使用になります。
【電源ケーブル接続タイプ】スマホ冷却ファン おすすめランキング
続きまして、電源ケーブル接続タイプのおすすめ製品をランキング形式で紹介していきたいと思います。
前述していますが、こちらのタイプは、バッテリー内蔵タイプと比較して小さくて軽いのがメリットです。ただし、状況によってはケーブルが邪魔になることもあるので、この点も考慮してください。
第1位:MAKLI スマホ 冷却ファン(極冷え)
クリップ式(幅65~83㎜のスマホに対応)、設置面積は42平方cm、USB電源アダプターが付属でコスパが優秀
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで、装着方法はクリップ式、幅65~83㎜のスマホに対応した製品。スマホとの設置面積は他の製品よりも広い42平方cmで、素早く効率よく冷却してくれるとのこと。冷却ファンにはブルーLEDが仕込まれていて、使用時に発光します。
そして、5V/2AのUSB電源アダプターが付属しているので、別途用意する必要がありません。それでこの価格なので、コスパは優秀ですね。
第2位:Costand スマホ 冷却ファン
マグネット式 & クリップ式(4.7~6.7インチのスマホに対応)、メタルリング付属
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで(USB電源アダプターは5V/2A推奨)、装着方法がマグネット式とクリップ式の両方に対応した製品。マグネットはiPhone 12以降のMagSafeで吸着し、さらに付属のメタルリングで他の機種でもマグネット吸着に対応させることができます。
そして、取り外し可能なクリップが付属していて、これを使用することでクリップ式にもなります。
第3位:LeLepai san-1
マグネット式、メタルリングが付属
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで(5V/2Aの電源アダプター推奨)、装着方法はマグネットクリップ式の製品。なので、基本的にはiPhone 12以降に対応となりますが、メタルリングが付属しているので他の機種でも装着可能です。
第4位:3APLUS M102
クリップ式(幅68~88㎜のスマホに対応)、ダブルファンで冷却、LED温度表示、3段階でパワーモード切り替え、LEDで温度表示
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで、装着方法はクリップ式、幅68~88㎜のスマホに対応した製品。ダブルファンで冷却してくれるで、かなり強力です。しかも、3段階のパワーモードがあり、モード調整ボタンによって弱(消費電力7W)、中(同8W)、強(同9W)を切り替えることができます。急速冷却をする場合や、ゲームやライブ配信などでは、強モードが役立ちそう。LEDで温度表示もしてくれるので、冷却状況を把握しやすいです。
そして、珍しいのが、ボールジョイントが付属していること。ここに三脚やスマホスタンドを取り付けると、自由な角度で固定することができて便利です。
第5位:MAKLI 冷却ファン+30wアダプター
クリップ式(幅59~82㎜のスマホに対応)、冷却しながらスマホをワイヤレス充電、PD 30WのUSB電源アダプターが付属
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで、装着方法はマグネット式(iPhone 12以降)とクリップ式(幅59~88㎜)の両方に対応した製品です。
最大の特徴はスマホへのワイヤレス充電が可能なこと。ワイヤレス充電はボタンによってON/OFFができるので、必要なときだけ使うことができます。ただし、ワイヤレス充電時は冷却性能が少し低下します。また、PD 30WのUSB電源アダプターが付属しているので、別途用意する必要がないのも嬉しいですね。
第6位:MTS C10
マグネット式とクリップ式、メタルリングが付属、2段階でパワー調節できる、スマホへの給電も可能、LEDディスプレイで温度表示
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電源用のUSBケーブルに接続するタイプで、装着方法はマグネット式とクリップ式に対応した製品です。メタルリングが付属しているので、MagSafe非対応の機種でも取り付けることができます。そして、冷却モードが2段階(静音モード/強力モード)あり、「静音モード」では20db程度、「強力モード」でも28db程度となっています(20dbで木の葉の擦れ合う音、30dbで郊外の深夜・落ち葉の音)。
また、付属のUSBケーブルで本製品とスマホを接続すれば、両方に給電をすることも可能。ケーブルを増やさず済みます。LEDディスプレイも搭載されていて、スマホの温度を確認することができます。
おわりに
今回は、スマホ冷却ファンのおすすめ製品を、バッテリー内蔵タイプと電源ケーブル接続タイプで分けて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
スマホを使い続けて発熱が酷くなると、最悪フリーズして使えなくなってしまいます。すると、生活に支障を来す場合もありますよね。そうならないためにも、上記を参考にしてスマホ冷却ファンを導入してみてはいかがでしょうか。