



「手頃なノートパソコンが欲しいけど、性能がイマイチでは…」と考えているあなた! そこまで心配する必要はありません。用途と重視するスペックをしっかり定めれば、コスパに優れ、かつ満足できる製品を見つけることができますよ。
というわけで今回は、コスパに優れた5万円以下のノートパソコンのおすすめを紹介したいと思います。選ぶ際の参考にしてくださいね。
5万円以下のノートPCの選び方
製品を選ぶ際の主なポイントとしては、モバイル用か据え置きか(ディスプレイの大きさ、2in1対応かなど)、CPUのモデル・性能、メモリの容量、ストレージの種類と容量、ネットワークの性能、バッテリー駆動時間があげられます。
モバイル用か据え置きかで選ぶ
モバイル用なら12インチ以下がおすすめ、2in1タイプも検討しよう
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主にモバイルで使いたいなら、ディスプレイサイズが12インチ以下のものがおすすめ。持ち運びやすさを考慮して、12インチ以下の製品の多くのがスリムで軽量なモデルとなっています。
また、タブレットとしても使える2in1タイプの製品もあるので、そこも選ぶポイントに。2in1の製品なら、文字入力をする際にキーボードを装着する、リビングで動画を視聴する際にはタブレットにするなど、1台でシーンに応じてさまざまな使い方をすることができます。
据え置きなら14インチ以上がおすすめ、テンキー付きもあります
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持ち運ばずに、主にデスクに据え置いて使うなら、見やすさと作業領域の広さを考慮して、ディスプレイサイズの大きい14インチや15インチの製品が良いでしょう。
また、サイズの大きい製品にはキーボードにテンキーが付いているものもあるので、表計算ソフトなどで数字を入力する機会が多い場合は、そうしたモデルが適しています。
なお、同じサイズのディスプレイでも、1280×800(WXGA)や1920×1080(フルHD)など解像度が製品によって違っているので、その点も確認しまししょう。
用途に合った性能のCPUを搭載した製品にする
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現在、5万円以下のノートPCで採用されている主なCPUは、IntelではAtom、Celeron、Pentium。これらは、後者の方が処理能力がより高くなります。
Atomは、タブレットなどポータブル端末での使用を前提としたモデル。処理能力は低いですが、その分、省電力性に優れており、バッテリー駆動時間が長いのが特徴です。モバイルで使用して、ネットやメールなどで長時間使用するのに適していますね。
CeleronとPentiumは、より上位であるCoreシリーズ(i9、i7、i5、i3)から機能を減らして、価格を抑えたモデル。動画や写真の編集などには力不足ですが、ネットとメール、ワープロソフトでの文書作成などライトな作業ならこなせます。
AMDのもの(メーカーでは「APU」と表記)で採用されているのは、AMD Ryzen 3シリーズ。IntelのCPUと比較すると、かなり大まかに言えばCore i3シリーズに相当します(もちろん型番によって異なります)。
ちなみに、以下の記事でCore i5搭載ノートPCのおすすめを紹介していますので、見てみてくださいね。
メモリは、ネットとメールだけなら4GB、少し負荷のかかる作業をするな8GB以上に
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現在市販されている5万円以下のノートPCに初めから搭載されているメモリ容量は、4GBか8GBのどちらか。ネットとメールで使用するだけなら、4GBでも大丈夫です。サイズの大きなファイルを扱ったり、いくつかのソフトを切り替えて使う場合などは、8GBはあった方が良いでしょう。
ストレージの選択では、速度・容量・耐衝撃性が考慮のポイント
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この価格帯のノートPCに採用されているストレージの種類はHDD、SSD、eMMCの3つ。これらにはそれぞれ、次のような特徴があります。
ですので、モバイル用途や速度重視ならSSDやeMMC、あまり持ち運ばずに多くのデータを保存したいならHDDが適していると言えるでしょう。
「ストレージ」という言葉そもそもの意味は、「貯蔵、保管、倉庫」です。PC用語としては、HDD、SSD、eMMC、USBメモリー、SDカードなど、データを保存する機器全般を示します。
さらに高速なPCIe/NVMe接続の「M.2 SSD」も
従来のSSDは接続方式がSATA3.0(規格上の速度上限は6Gb/s)でしたが、より高速な接続方式のPCIe3.0×4/NVMe(同32Gb/s)の「M.2 SSD」を搭載しているノートPCもあります(M.2 SSDでSATA3.0接続の製品もあります)。
また、PCIeのリビジョンは、現在の主流は「3.0」ですが、さらに高速な「4.0」の製品も増えてきています。PCIe4.0の1レーンあたりの転送速度は、3.0(8Gbps)の2倍の16Gbpsと高速化されています(PCIe4.0を使用するには、対応するCPUとチップセットが必要)。
M.2 SSDの特徴については、以下も参照してみてください。
Wi-Fiの規格・速度、有線LANポートの有無を確認
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現在、市販されている5万円以下のノートPCに搭載されているWi-Fiの規格には、IEEE802.11acと同11nがあります。前者の方が新しい規格で、スピードもより高速。最近の製品はほとんどが11acを搭載していますが、中には11nのものもあるので、この点は要チェックです。
また、デスクなどに据え置いて使用する場合は、有線LANポートがあったほうが便利ですので、これも確認したいポイントです。
現在のコンシューマ向け製品では、アンテナ1本あたりの最高速度は、11acは約433Mbps、11nは約150Mbpsです。
移動するなら、バッテリー駆動時間の長い製品にする
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バッテリー駆動時間は、製品によって4~12時間とかなり違っています。モバイル用途や、室内でも場所を頻繁に移動しながら使用するなどの場合は、もちろんバッテリー時間が長い方が良いですね。逆に、デスクに据え置いて使用するなら、さほど気にしなくても大丈夫でしょう。
拡張性(USBポート/メモリーカードスロット/外部出力)を確認
USBポート:バージョン(3.0、2.0)と搭載数をチェック
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搭載されているのが速度の速いUSB3.0か、遅いUSB2.0かという点と、搭載数を確認しましょう。搭載数が少なく、接続する機器が多い場合は、別途USB HUBの導入を検討する必要があるかもしれません。さらに新しいバージョンのUSB3.1もあります。
外付けSSDやUSBメモリなど外部ストレージにはUSB3.0または3.1、キーボードやマウスなどにはUSB2.0ポートが適しています。
また、端子の形状は、従来からのType-Aが多いですが、新しい形状のType-Cを採用している製品もあるので、この点も確認しましょう。
USB Type-Cのコネクタは、従来のType-Aよりも小さくなっています。また、USB Type-Cは上下左右が対照の形状であるため、向きを気にせずに接続できます(Type-Aでは「向きが逆で差し直し」ということがよくありましたが、Type-Cでは解消されています)。
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左がType-A、右がType-C
そして、USB3.1 Type-Cでは、USB PD(USB Power Delivery)に対応し、最大100Wまでの電力を供給することが可能。これにより、たとえばUSB3.1 Type-Cで、PC本体やディスプレイの電源を取ることもできます。
さらに、USB3.1 Type-Cは、オルタネートモード(Alt-Mode、別規格のポートとして動作するモード)に対応し、映像出力用としても使用可能となっています。
USB3.0より新しいバージョンとして、USB3.1 Gen1とUSB3.1 Gen2もあります。前者はUSB3.0が名称変更したもので、速度も同じ(5Gbps、500MB/s)。後者は速度アップが図られていて、より高速(10Gbps、1,000MB/s)となっています。ですので、たとえばSATA3.0(6Gbps、600MB/s)接続のSSDの場合、USB3.0(5Gbps、500MB/s)だとボトルネックになりますが、USB3.1 Gen2(10Gbps、1,000MB/s)ならボトルネックにならない、ということですね。
さらにUSB3.2 Gen1、同Gen2、同Gen2×2も登場しています。USB3.2 Gen1と同Gen2はUSB3.1が名称変更したもの。同Gen2×2は速度が2倍(20Gbps、2,000MB/s)になったものです。
名称変更などがあって非常にややこしいのですが、まとめると次のようになります。
USB2.0 | |||||
USB3.0 | USB3.1 Gen1 | USB3.2 Gen1 | |||
USB3.1 Gen2 | USB3.2 Gen2 | ||||
USB3.2 Gen2×2 |
メモリーカードスロット:対応する規格をチェック
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搭載されているスロットがどの規格(SD、microSDなど)に対応しているかを確認しましょう。特に、内蔵ストレージの容量が少ない場合は、メモリーカードによってそれを補うことができるので、ポートの規格を確認しておくことが大切になります。
製品のスペックにある「microSDHC」や「microSDXC」という表記は、以下のような容量の違いを示しています。
外部出力:端子の規格をチェック
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外部ディスプレイや液晶テレビなどに表示させる外部出力には、DisplayPort、HDMI、microHDMI、VGA(D-sub)など端子にいくつか種類があります。ですので、搭載されているのがどの端子なのかを確認しましょう。
5万円以下のノートPC おすすめランキング
それではここから、おすすめ製品のランキングを発表していきたいと思います。
第1位:NAT-KU PC NK-4020
32,800円(税込)
高速なSSDを採用、コスパが優秀、Microsoft Office 2019が付属
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この製品でスペックとして目を引くのは、ストレージに高速なSSDを採用していることです。容量は64GBと少な目ですが、その分コスパが良くなっています。
そして、Microsoft Office 2019がプリインストールされている点も好評価です。WordやExcelなどの定番ソフトがすぐに使えて、事務作業などの即戦力として活用できそうですね。
第2位:TECLAST F7 Plus
36,465円(税込)
ストレージは256GB SSD、14インチIPS液晶の超狭ベゼルディスプレイを採用、大容量バッテリーを搭載
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ストレージは高速なSSDで、容量は256GBと十分。底面のSSDスロットカバーを開けば、SSDの交換拡張ができるので、大容量のSSDに交換すれば、かなり長く使えそうです。
ディスプレイは見やすいIPS液晶で、14インチと大きさも十分。しかも、超狭ベゼルなのでスッキリとした印象となっています。映画などを鑑賞する際には良いですね。
バッテリー容量45600mWh(2×3.8V×6000mAh)と大きく、外出先での長時間の使用に適したノートPCと言えますね。
第3位:ASUS M413DA
39,800円(税込)
AMD Ryzen 3を搭載、高速なPCIe接続のSSDを採用、ベゼルの狭い14インチディスプレイ、USBポートは3つ
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AMD Ryzen 3を搭載したノートPC。ストレージには高速なPCIe接続のSSD(128GB)を採用し、ベゼルの狭い14インチ液晶でスマートな外観です。
USBポートはUSB-A 3.0が1基、USB-A 2.0が2基 USB-C 3.1 Gen1が1基と充実し、拡張性が高くなっています。特に、Type-Cが搭載されているので、最新機器の接続がしやいすのが良いですね。
このOSは、Windows 10 Homeに比べてセキュリティや管理についての機能が強化されているWindows 10 Proをベースに、学校教育で必要とされる設定がされているエディションです。学校教育で必要とされる設定とは、たとえばCortanaのオフ、Bingでの広告の非表示、Windowsのおすすめコンテンツの提示の無効化などです。
つまり、セキュリティと管理が強化されて、広告等の表示がされないエディションが、Windows 10 Pro Educationというわけです。
第4位:CHUWI Herebook Pro
36,200円(税込)
キレイなIPS液晶を採用、ストレージは25GB SSDで1TBへの拡張が可能、超大型タッチパッドを搭載
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14.1インチで高画質なIPS液晶を採用したノートPC。映像や写真の鑑賞などでも活躍しそうです。ストレージは高速なSSDを搭載し、容量は256GBと十分なのですが、さらに1TBへの拡張が可能となっています。これなら、データが増えたときにも安心ですね。
ユーザーインターフェースも使いやすく、5.75インチの超大型タッチパッドを採用。キートップは17㎜と大きく、キーピッチも3㎜と余裕があり、入力がしやすくなっています。
第5位:Dobios 15J415
49,800円(税込)
15.6インチの大型ディスプレイ、Microsoft Officeを搭載、テンキー付き、外付けDVDドライブが付属
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15.6インチという大型ディスプレイを搭載したモデル。これなら、表示が大きくなって、文字なども見やすくなりますね。そして、Microsoft Officeを搭載しているので、ビジネスの現場などで、すぐに活躍してくれるでしょう。キーボードにはテンキーが付いていて、エクセルなどでの数字の入力が容易になります。
さらに、外付けDVDドライブが付属している点も要注目。DVDで映画などを鑑賞する際に役立ちそうです。
第6位:CHUWI Herebook Air
28,800円(税込)
11.6インチの小型、キレイなIPS液晶、高速なSSDを採用
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ディスプレイは11.6インチと小さなノートPC。このサイズ感なら、持ち運んで外出先で使用するのに適していますね。ストレージは高速なSSD(容量128GB)を搭載しています。
ディスプレイはIPS液晶なのでキレイで見やすいでしょう。ただし、解像度が1366×768と低くなっています。それでも、ディスプレイが小さいので、これくらいの解像度が良いかもしれませんね。
第7位:GM-JAPAN GLM-10-128
34,800円(税込)
2in1に対応しタブレットとしても使える、高速なSSDを採用
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2in1に対応し、キーボードを取り外してタブレットとしても使える製品。ストレージは高速なSSD(容量128GB)を搭載しています。そして、KINGSOFTのWPS Officeが付属しているので、オフィスや学校などですぐに使えるでしょう。
ただし、拡張性はあまりなく、USBポートはmicroUSB 3.0が1基のみ。また、2in1ということでディスプレイサイズは10.1インチと小さいため、基本的な作業に向いた製品と言えるでしょう。
第8位:HP Stream 11-ak0000
35,800円(税込)
Windows 10(S モード)を採用、バッテリー駆動時間は13時間30分
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OSにWindows 10(S モード)を採用した、ハイコスパな製品。また、ストレージに消費電力が小さいeMMC(容量64GB)を採用することで、13時間30分という非常に長いバッテリー駆動時間を実現しています。
ただ、上記のようにストレージの容量が64GBしかないのは、少し心もとないかも…。それでも、USBポートが3基あるので、外付けSSDなどを拡張すると良いかもしれませんね。
これは、Windows 10 HomeやWindows 10 Proから次の機能を制限したモードです。これにより、パフォーマンスの向上とより高いセキュリティが期待できると言えます。
●Windowsストア以外からのアプリのインストール
●Edge以外の既定ブラウザ
●Bing以外の検索プロバイダー
●Active Directoryへの参加
なお、「Sモード」は無料で解除が可能で、容易に通常のWindows 10 HomeやWindows 10 Proにすることができます。ただし、一旦解除したら、再び「Sモード」に戻すことはできません。
第9位:GM-JAPAN GLM-14-240
33,999円(税込)
キレイなIPS液晶の14.1インチを採用、高速な256GB SSDを搭載、WPS Officeが付属
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表示がキレイなIPS液晶を搭載した14.1インチのノートPC。ストレージは高速なSSDで、容量は256GBもあるので、とりあえず困ることはないでしょう。
また、KINGSOFTのWPS Officeが付属しているので、仕事や勉強などでもすぐに使えますね。
ただし、ディスプレイの縁がスマートではなく、すこし太めなのが気になるかもしれません。
第10位:WEY E8000
29,800円(税込)
15.6インチの大画面、高速なSSDを採用、外付け320GB HDD付き、Microsoft Office 2016付属
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15.6インチという大型ディスプレイを搭載した製品。表示が大きいので、文書などが見やすくなるでしょう。
ストレージは高速なSSDを採用。SSDの容量は64GBしかありませんが、外付け320GB HDDが付属しているので、データの保存に困ることはないですね。
そして、Microsoft Office 2016が付属しているので、即戦力として活躍してくれそうです。
第11位:ASUS L410MA
39,793円(税込)
狭額の14インチディスプレイを搭載、180°開閉が可能、ワンタッチでテンキーになるタッチパッド
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14インチのディスプレイはベゼルの狭いタイプで、スッキリとした印象です。そして、ディスプレイは180°の開閉が可能というのは驚きですね。
そして、タッチパッドはワンタッチでテンキーになるという優れもの。別にテンキーを用意すると費用もかかるし場所も取るので、これは便利な仕様です。
ストレージは64GB eMMCと少し小さめですが、消費電力が少ないので、その分バッテリー駆動時間が11.8時間と長くなっています。
第12位:Dell Inspiron 15 3583
44,799円(税込)
15.6インチの大きなディスプレイ、有線LANポート搭載テンキー付き、DELL CINEMAテクノロジーを搭載
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ディスプレイが大きな15.6インチ、有線LANポート(100Mbps対応)とテンキーも搭載しているので、デスクに据え置いて使うのに適した製品ですね。USBポートは計3つ(3.1 Gen1〔3.0〕×2、2.0×1)あるので、有線のマウスやプリンター、スキャナーなどを接続するのに便利そう。
そして、Microsoft Office Home&Business 2019が付属しているので、WordやExelなどをすぐに使い始めることができます。
ただし、15.6インチのディスプレイなのに解像度が1366×768(FWXGA)しかないので、少し狭いかも。また、ストレージは1TB HDDで、容量はそれなりにありますが、速度的には遅く感じるかもしれません。
それから、DELL CINEMAテクノロジーも搭載しています。これは、音圧と明瞭度を向上させてスタジオ品質の音を提供する「シネマサウンド(CinemaSound)」と、ビデオや音楽にできるだけ多くの帯域幅が割り当てることでシームレスな映像を実現する「シネマストリーム(CinemaStream)の総称です。
おわりに
今回は、5万円以下のノートPCのおすすめを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
5万円以下のためスペックが高いとは言えない部分もありますが、製品によってそこそこ性能の高いパーツを採用しているものもあります。今回のランキングを参考に、モバイルで使うのか、据え置きで使うのかなども検討して、是非自分の使い方に合った1台を選んでくださいね。