MagSafe充電器はiPhone 12以降に採用されたApple独自のワイヤレス充電の規格ですが、たくさんの製品があってどれにしたらいいか迷ってしまうこともありますよね。
そこで今回は、MagSafe充電器を購入する際にチェックしたい点をいくつか見たうえで、ECサイトや家電量販店などで販売されている中から、おすすめ製品を紹介したいと思います。
ワイヤレス充電の仕組みは? MagSafeとは?
電磁誘導を利用して給電
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ワイヤレスでの給電は、電磁誘導を利用することで実現しています。コイルに電気を流すと電磁石になって、磁界が発生。そこに別のコイルを近づけると、そのコイル内の磁場が変化して、電気が流れます。この現象が電磁誘導です。
ワイヤレス充電では、充電器側のコイルに電気を流し、そこにスマホ側のコイルを近づけて電流を発生させて、スマホのバッテリーを充電しています。
多くのスマホで採用されている国際標準規格「Qi(チー)」
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ワイヤレス給電の国際標準規格のひとつが、Qi(チー)。これは多くのスマホで採用されていて、iPhoneでは8以降で対応しています。
なお、現在のバージョンは Qi2 となっています。
Apple独自のワイヤレス充電規格「MagSafe」、最大出力25Wまたは15W
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MagSafeは当初、MacBookの電源ケーブルの規格でした。これは、電源ケーブルのコネクタがマグネットで吸着していて、もし電源ケーブルに足を引っ掛けてしまっても、コネクタのマグネットが外れて、MacBook本体がデスクなどから落下するのを防止するという、安全性に配慮したものです。
この技術が、iPhone 12以降で形を変えて採用されました。こちらは、iPhone内部の充電コイルの周囲にマグネットが配置されていて、そこに充電器のマグネットが吸着し、確実に(位置がずれることなく)充電できるようにする、というものです。
そして、MagSafeでの出力は、iPhone 16と17では最大25W、iPhone 12~15では最大15Wとなっています(一部メーカーの製品では、最大出力が7.5Wに抑えられたものもあります)。
なお、MagSafe充電器はQiに互換性があるので、Qiに対応したiPhone 8~11への充電も可能ですが、この場合は7.5Wが上限となります。
MagSafe充電器の選び方
それではここから、MagSafe充電器を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
最大出力25Wまたは15Wのものが高速
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前述のように、MagSafe充電器の最大出力は25Wまたは15Wなのですが、一部メーカーの製品では最大出力が7.5Wに抑えられたものもあります。なので、この点はしっかりと確認しておきたいですね。
形状(スタンド型、パッド型)で選ぶ
パッド型:コンパクトサイズで邪魔になりにくい、スタンド付きモデルも
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充電しながらスマホを使わない場合は、パッド型の方が良いかもしれません。こちらはコンパクトサイズなので邪魔になりにくいですし、持ち運びも容易です。
また、パッド型の製品で、後ろにスタンドが付いているタイプもあるので、この点も選ぶポイントになります。
スタンド型:充電しながらでもiPhoneが使いやすい
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MagSafe充電器で充電しながら、たとえば動画を見たり、SNSをチェックしたりしたい場合は、スタンド型がおすすめ。そこにiPhoneで立てかけられるので、角度的にディスプレイが見やすくなります。
なお、製品の中には以下のもののように、本体はパッド型で、それをスタンドに合体させて使用できるタイプもあります。
USBプラグの形状はType-Cがオススメ
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MagSafe充電器のケーブルのUSBプラグには、従来からあるType-Aのものと、より新しいType-Cのものがあります。Type-Cのものは上下を気にせず使えますし、最大出力も大きいので、基本的にはこちらをオススメします。
また、製品の中にはType-CからType-Aへの変換アダプターが付属しているものもあります。もし、Type-AのUSB充電器を利用したい場合には、こうした製品を選ぶのが良いですね。
USB Type-Cのコネクタは、従来のType-Aよりも小さくなっています。また、USB Type-Cは上下左右が対照の形状であるため、向きを気にせずに接続できます(Type-Aでは「向きが逆で差し直し」ということがよくありましたが、Type-Cでは解消されています)。
そして、USB3.1 Type-Cでは、USB PD(USB Power Delivery)に対応し、最大100Wまでの電力を供給することが可能。これにより、たとえばUSB3.1 Type-Cで、PC本体やディスプレイの電源を取ることもできます。
ケーブルの長さを確認、ケーブルが取り外せる製品もアリ
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MagSafe充電器をiPhoneにくっつけたまま使用することも、もちろん可能です。こうした使い方をする場合には、ケーブルの長さがそれなりに必要になるので、この点を確認しておきましょう。
また、MagSafe充電器の本体から直接ケーブルが伸びていて取り外せない製品が多いのですが、中にはケーブルが取り外せるものもあります。シーンに合わせてケーブルを選びたい場合には、ケーブルが取り外せるタイプが適していますね。
USB充電器がセットになった製品も
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前述のように、MagSafe充電器でのiPhoneへの充電は最大出力15Wですが、これで充電するためには、もちろんUSB充電器の出力W数も対応している必要があります。ただ、USB充電器も同時に選ばなければいけないとなると、大変ですよね…。
そんな場合には、対応するUSB充電器がセットになったモデルもあるので、こうした製品がオススメです。
従来からあるUSB充電器は、大きいものでも出力が12W(5V / 2.4A)までなので、MagSafe充電器での最大出力15Wには足りません。そのため、Quick ChargeまたはPD(Power Delivery)を用いた18W以上のUSB充電器が必要となります。
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米Qualcomm(クアルコム)社が開発した、高速充電の規格です。速くするポイントは電圧。従来のUSB充電では5V固定のところを、Quick Chargeでは高い電圧を細かく変動させ、バッテリーの性能や状態、温度などに応じて最適な電圧を供給することでロスを減らし、高効率な充電を行います。こうして、USB充電器の最大出力を高めています。
これは、前述していますが、USB3.1 Type-Cで最大100Wまでの電力を供給することが可能となる規格です。現在市販されているPD対応のUSB充電器は、基本的にPD18Wからとなっています。
Apple WatchやAirPodsも同時に充電できるモデルも
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MagSafe充電器の中には、iPhoneだけでなく、同時にApple WatchやAirPodsも充電できるモデルもあります。なので、Apple WatchやAirPodsも所有しているアップルファンなら、こうした製品を選ぶと充電が簡単になりそうです。
ただし、もちろん外形寸法が大きくなるので、設置場所をちゃんと考える必要があります。
【パッド型】MagSafe充電器 おすすめランキング
ここからは、おすすめ製品をランキング形式で紹介していきたいと思います。まずは、パッド型のおすすめ製品を紹介して、その後にスタンド型(折りたたんでパット型になるタイプを含む)のおすすめ製品と続きます。
第1位:UGREEN W753
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cプラグ】独自のThermal Guard温度管理システム搭載、新開発のマグネットモジュール
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品です(出力45WのUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。USBケーブルは本体直付けで、プラグはUSB-Cとなっています。
そして、独自のThermal Guard温度管理システムを搭載し、温度を1秒間に200回でリアルタイム監視。わずかな異常発熱も検知して、出力を自動調整します。また、新開発のマグネットモジュールにより、iPhoneにしっかりと吸着して位置ズレを防止します。
第2位:THREEKEY TK-CW305
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート、USBケーブル200㎝】両面マグネット仕様、高速冷却ファンを内蔵、ブルーLEDがブレス発光
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品です(出力35WのUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。USBケーブルの脱着が可能で、本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。USBケーブルは取り回しやすいナイロン編みで、200cmと十分な長さがあり、30,000回以上の折り曲げ耐久テストに合格した耐久性を有しています。
そして、特徴的なのが両面マグネットを採用していること。片面はiPhoneに吸着させて充電し、もう片面は車載用などのマグネットホルダーと組み合わせて使用できます。さらに、高速冷却ファンを内蔵していて、安全な温度を維持しながらの充電を実現。ブルーLEDも搭載していて、柔らかいブレス発光が充電を演出してくれます(オフにすることも可能)。
第3位:Apple MagSafe充電器
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cプラグ、USBケーブル100㎝】Apple純正でシンプルデザイン
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した、Apple純正の製品(出力30WのUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。本体直付けのUSB-Cケーブルは100㎝となっています。
Apple製品らしいシンプルな外観となっているので、iPhoneとのデザインの相性は抜群ですね。ただ、価格はやはりお高めとなっています(それでも、Appleファンなら入手したいですよね)。
紹介しているのはケーブルが100㎝のモデルで、他に200㎝のモデルもあります。
第4位:Anker A25M2
【iPhoneへの最大出力15W、USB-Cプラグ、USBケーブル150㎝】常時温度管理システム ActiveeShield 2.0、シンプルでスタイリッシュ
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iPhone充電への最大出力が15Wに対応した製品です(出力20WのUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。本体直付けのUSB-Cケーブルは10,000回の折り曲げテストに合格した耐久性を備え、長さは150㎝あるのでiPhoneを充電しながら使いやすいでしょう。
また、従来の多重保護システムに加え、常時(1秒あたり35回)温度管理システム ActiveeShield 2.0により、さらなる安全性を実現しています。外観的には、シンプルデザインでスタイリッシュな印象。このデザイン性とAnkerブランドの安心感もあるので、選んで後悔しないのではないでしょうか。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
第5位:LISEN Magsafe充電器
【iPhoneへの最大出力10W、USB-Cポート、USBケーブル150㎝】折り畳み式でApple Watchなどにも同時充電、スタンドにもなる、機能の割にコンパクト設計
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iPhone充電への最大出力が、やや小さい10Wに対応した製品です(出力18WのUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。付属のUSB-C to USB-Cケーブルは、長さ150㎝です。
折り畳み式で、展開するとApple WatchやAirPodsも同時充電することが可能(最大出力2.5W)。また、展開部を途中で止めてスタンドとしても使えます。この機能で、W61.5×L61.5×H13.7㎜というコンパクトな設計となっています。
第6位:LMLSHOU MagSafe充電器
【iPhoneへの最大出力15W、USB-Cプラグ、USB-Aへの変換アダプター付き、USBケーブル150㎝】シンプル・コンパクト設計、コスパに優れた製品
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iPhone充電への最大出力が15Wに対応した製品です(出力15W以上のUSB充電器の使用を推奨。USB充電器は別売り)。本体直付けのUSBケーブルは長さ150㎝、プラグはUSB-Cで、USB-Aへの変換アダプターが付属しています。
機能はとてもシンプルで、特徴的な部分はありませんが、その分コンパクト設計で、コスパに優れた製品となっています。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてホワイトもあります。
【スタンド型】MagSafe充電器 おすすめランキング
続きまして、スタンド型(折りたたんでパット型になるタイプを含む)のおすすめ製品をランキング形式で紹介していきたいと思います。
第1位:UGREEN W752
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート】展開するとスタンド型に、2台を同時充電(オプションで3台も可)、独自のThermal Guard温度管理システム搭載
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品です(出力40WのUSB充電器と60WのUSBケーブルの使用を推奨。USB充電器は別売り)。USBケーブルの脱着が可能で、本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。
パット型(結構な厚みがある)としても使えますが、展開するとスタンド型になり、iPhoneを立てて充電することができます。スタンドの下部にも充電モジュールがあって、ここにApple WatchやAirPodsを置いて同時に充電することが可能です(最大出力5W)。サイドのUSB-Cポートに別売りの充電モジュールを接続すると、3台の同時充電ができるようになります。また、前出の同メーカーの製品と同じく、独自のThermal Guard温度管理システム(温度を1秒間に200回でリアルタイム監視)により、発熱以上を検知して出力を自動調整します。
第2位:UGREEN W756
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート】展開するとスタンド型に、2台を同時充電、独自のThermal Guard温度管理システム搭載
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品です(出力40WのUSB充電器と60WのUSBケーブルの使用を推奨。USB充電器は別売り)。USBケーブルの脱着が可能で、本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。
折り畳んだ状態ではパット型で、展開するとスタンド型になります。スタンドの後方下部にも充電モジュールがあり、ここでApple WatchやAirPodsの同時充電が可能です(最大出力5W)。また、前出の同メーカーの製品と同じく、独自のThermal Guard温度管理システム(温度を1秒間に200回でリアルタイム監視)により、発熱以上を検知して出力を自動調整します。
第3位:Belkin WIZ038dqBK
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート、USBケーブル150㎝】USB充電器がセット、2台を同時充電(オプションで3台も可)
出典:www.amazon.co.jp
iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品で、USB充電器がセットになっています。USBケーブルの脱着が可能で、本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。
折り畳んだ状態ではパット型で、展開するとスタンド型になります。スタンドの後方下部にも充電モジュールがあり、ここでApple WatchやAirPodsの同時充電が可能です。別売りのUSBドングルを使用すると3台の同時充電ができるようになります。
紹介しているのはブラックで、他のカラーバリエーションとしてブルー、ホワイトもあります。
第4位:UGREEN W711
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート、USBケーブル100㎝】USB充電器がセット、充電モジュールが計3つ(背面は収納式)、独自のThermal Guard温度管理システムを搭載
出典:www.amazon.co.jp
iPhone充電への最大出力が25Wに対応し、USB充電器(PD 45W)がセットになった製品。本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。充電モジュールが前面に2つと、背面に収納式のものが1つの計3つあるので、同時にApple WatchとAirPodsも充電することができます(最大出力5W)。
iPhoneを充電する部分は可動式で、見やすい角度にiPhoneを調整が可能。また、前出の同メーカーの製品と同じく、独自のThermal Guard温度管理システム(温度を1秒間に200回でリアルタイム監視)により、発熱以上を検知して出力を自動調整します。
第5位:QISI B-30
【iPhoneへの最大出力15W、USB-Cプラグ、USBケーブル80㎝】巻き取り式ケーブル内蔵、3台を同時充電(3台合計で最大25W)
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iPhone充電への最大出力が15Wに対応した製品です。本体直付けのUSB-Cケーブルは80㎝の巻き取り式となっており、必要なときだけ引き出せて、持ち運びも便利です。
折り畳んだ状態ではパット型で(結構な厚みがある)、展開するとスタンド型になります。スタンドの下部の充電モジュールと、背面の収納式充電モジュールを使うことにより、Apple WatchとAirPodsの同時充電が可能です(3つの合計で最大25W)。
第6位:ESR 2C588
【iPhoneへの最大出力25W、USB-Cポート】USB充電器がセット、計3台の同時充電が可能、取り外し可能な充電モジュールを搭載
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iPhone充電への最大出力が25Wに対応した製品で、USB充電器がセットになっています。USBケーブルの脱着が可能で、本体のポートはUSB-C、付属のケーブルはUSB-C to USB-Cです。
スタンドの下部の充電モジュールと、背面の充電モジュールを使うことにより、Apple WatchとAirPodsの同時充電が可能です。そして、面白いのが背面の充電モジュールが取り外し可能ということ。これにはUSB-Cプラグが付いているので、PCやUSB充電器のUSB-Cポートに接続して小型の充電器として使用することができます。
おわりに
今回はMagSafe充電器のおすすめ製品を、パッド型とスタンド型で分けて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
MagSafe充電器によって、これまでのような充電時のケーブル接続から開放されることになります。上記を参考にしてMagSafe充電器を入手し、より自由なモバイルライフを満喫してくださいね。